富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月三十日(水)比律賓辺りの台風の影響にてフェイン現象あり大気劣質。早晩に旺角に買物に向えば道路封鎖あり何かと思えば投身の自殺志願の若い女あり。投身の場合に巨大なクッション用意され(写真)警察消防の手際良し。年中恒例か。東京スポオツにてジ…

六月廿九日(火)酷暑。早晩に、晩といふのも烏滸がましき丁度「吉田健一が銀座の蕎麦よし田に来るころ」に北角の寿司加藤。或る仕事片づき独り自らを慰労。店の開くか開かぬかの仕込みもまだ終わらぬ頃にお邪魔して恵比須麦酒小瓶一本で喉を潤し酒は峰の白…

六月廿八日(月)溽暑甚し。晩に地下鉄にて目にした光景。頭髪桃金色に染めタンクトップにブーツは金属の尖がりいくつも勃つ所謂「田舎パンク」風の若者あり。友とでれでれと語らふが一見ヤクでもキメてるのだろうか必要以上にでれでれっとして呂律にも多少…

六月廿七日(日)朝七時起床。早朝に驟雨。ジムの入会でエステお試し特典あり朝九時より小一時間按摩。日曜の朝から按摩で極楽至極。天気予報は晴れ時々雨乍ら雲多くも沖風に流れ行きジムよりその足にてトレイル。山道に入れば轍わだち多く未暁にかなりの降…

六月廿六日(土)朝七時すぎに空港。空港のパシフィック珈琲にて朝刊読みつ朝食。星巴珈琲より此方の方が断然珈琲美味いよねとZ嬢と同感。香港のスタバ「所詮、美心集団マキシム」って感じ、とZ嬢。Z嬢を見送り。大嶼山の山に雨雲立ちこめ天気異しくも飛…

六月廿五日(金)朝早く目覚めるのは老ひの証左。目覚時計啼らずとも五時半だの六時には自然と目覚め無理に二度寝せば疲労感甚だしく結局起きて、さすがにランニングといふ気力なくも、朝刊の配達待ち読出すは暇老爺の如し。朝日新聞の読者謝恩抽選の結果チ…

六月廿四日(木)外務省の中国専門家として屈指の碩学S氏の発言聞く機会あり。或る会合での挨拶でほんの十分に満たぬ話ながら内容実に豊富で含蓄あり。日本と中国の間の経済関係がすでに峠越えたのか限界に来ているのか今後の発展今後も期待できるのかにつ…

六月廿三日(水)曇。朝に午後にと驟雨あり。もう今月末に閉店かと名残り惜しくQ麥に担々麺食すが昼時とはいへかつての賑わいなし。歯科治療。治療終れば歯科医に「領収証は要るか?」と尋ねられ一応で「要る」と答えるとHK$700と言われ言値の世界にてまさ…

六月廿二日(火)端午節。休日だといふのに昨晩二時過ぎに寐ても朝六時に目覚める老境の性。無理に二度寝してしまい今度は九時まで目覚めず疲れあり。昼前に裏山を駈走。薄曇りながらさすがに三十度越えれば裏山のジョギングトレイルまで上るのに難儀せど先…

農歴五月初四。夏至。筑摩学芸文庫にて平出鏗二郎著『東京風俗志』下巻読む。著者は明治二年名古屋に生れ医学校卒業後東京帝国大学に国文学を修め文部省図書課の官吏となり教科書検定に係り小学校の修身教科書の起草委員を務め文部省編修官となる傍ら大学の…

六月廿日(日)天気予報は雨の印もあり雲行きも怪しく朝寝貪るが窓から眺むれば寶馬山の緑も陽光に映えバスにて大譚のダムを眺めスタンレイ経由しリパルスベイの海岸に参り南岸多少走ればトライアスロンの大会あり猛者ばかりか女子の部に小児の部まであり。…

六月十九日(土)快晴。昼前水泳。昼に尖沙咀のジムで一時間余の鍛錬。午後九龍某所に用事あり殺伐とせし郊外住宅地に毎週ウンザリであつたが此処に先週入会のジムありジム施設偵察。薮用済ませ尖沙咀に戻り再びジム。Z嬢と錦城韓国料理にて石焼ビビムバと…

農歴五月初一。夕方驟雨。ジム。Z嬢と尖沙咀に待ち合せ寿司亭なる回転寿司に食を済ませ香港文化中心にてDaniel楊春江君の舞踏「形亡極樂」観る。二年前に哥仔戯なる舞台演じた折の楊君はまだ現世にて踊っていたが今回二年を経て(宣伝用の写真(右→)はまる…

六月十七日(木)晴。数日の忙殺も一段落。昨日の経済紙信報に興味深き記述幾つか読む。社説は中国国内の経済過熱について。93年の過熱が投資に偏り国際消費の伸びを伴わぬ部分的だったものに対して今年は投資・消費がもはや統制効かぬほど過熱しており市場…

六月十六日(水)雨のち曇。Happy Valleyでの今季最後の競馬ながら昨日より忙殺にて競馬場訪れる氣力體力もなく自宅にてテレビ觀戰。明太子のパスタに白葡萄酒。自宅にて食事しつゝゆつくりテレビ觀戰もまた一興。この競馬場での賭け方といふのは沙田とは違…

六月十五日(火)朝に驟雨あり。昼に中環卑利街の京味居に食す。唯霊氏、劉健威氏らの紹介で繁盛の四川風味なり。炸醤麺、水餃に京焼羊肉。秀逸。店の主人劉健威の信報連載の随筆を店に貼っており眺むれば「奇菜」と題した昨日の文章にて劉氏店の名を語らず…

六月十四日(月)快晴続く。早晩に石Kip尾に赴く。地下鉄で旺角と九龍塘の間に位置する站ながら降り立つは余も初。五十年代には大陸からの被災民押し寄せこの一帯にバラック小屋建て住まい五三年に大火あり五万人焼け出され民生など放任政策であった当時の政…

六月十三日(日)海南島のほうに台風上陸とか、風が雲散らしたか雲一つなき快晴。朝早く起きて久々に裏山より大譚の自然公園まで上り(写真)貯水池、引水路道を走り抜け南岸の海岸まで一路9キロほど九十分にて至る。海岸にてジュネ『泥棒日記』の頁開くが…

六月十二日(土)曇。競馬の予想済ませ昼まで裏山久々に走る。雨期ながら雨降らず日本に早々と台風上陸、気温は摂氏三十度といふが風も肌に涼しく北京は三十九度。昼に尖沙咀のレインクロフォード百貨店にてTUMIの行李の直し受領。ジム。午後に九龍にて…

六月十一日(金)快晴。晩にジム。帰宅してニュース見れば三菱自動車の問題にて国土交通大臣石原伸晃君三菱製自動車を「走る凶器」と喩え。話す凶器、歩く狂気は誰かと言わぬがファシス都知事画面に現れ「道路で隣りに三菱の自動車が来ると怖い」と述べる。…

六月十日(木)晴。昨晩より腹痛あり今朝ひどくなり昼に養和病院にてL医師の診断請ふ。待合室のフィッシャーの瞞し絵とダリの絵画の間に挟まれたテレビの画面に米国元総統レーガン君国葬の模様映る。ブッシュ二世の不在は米国内で開催のG8の為。どうせな…

六月九日(水)晴。晩にハッピーバレーにて競馬。知人らと一席設けるが一晩飲食続けての競馬に倦怠感ありレース前に軽く食しビール一罐口にしただけで断食モードにて過ごす。今季九十九勝と香港競馬史上初の季間百勝に大手掛かった騎手ホワイト君、1Rのマ…

六月八日(火)晴。頸右にリンパ腺の痛みあり養和病院にて診断請ふ。今年初の台風警報1発令。早晩に香港大学博物館にて明日より開催の開闢早期の中環の風景写真展あり其の開幕式あり参観。Y総館長にご挨拶。旧知の館長H君おらず早々に退散。晩に銅鑼灣に…

六月七日(月)昨晩はひどい低気圧のせいか疲れているのに眠れず朝の三時すぎに漸く眠り三時間も寝ずに起きる。小雨。余が二日前に「テキシの車中にて思ふは……ただ独り自らを律し我が心地よく如何に過すかに専念すべきことが最良と覚悟」と綴ったことに久が…

六月六日(日)多雲。八時過ぎには起きたものの虚ろに午前中過し(といっても慌てて競馬予想も事実)昼よりジム。連日の辱暑に慣れた身には涼すら感ず天気に旺角の繁華街より休日に閑かな問屋街散策(写真)。 九龍某所にて競馬のテレビ中継。安田記念はツル…

六月五日(土)天気予報は快晴が朝には小雨もあり。昼に晴れて今時「危険」なる日光浴。午後九龍にて薮用済ませ帰宅して麦酒と枝豆。Z嬢贔屓の尖沙咀の韓国食材屋にて求めた骨付カルビなど焼いて食す。芸術新潮六月号読む。「日本建築史を読みかえる6章」…

六月初四(金)快晴。早晩にジム。旧知のO氏新嘉坡より来港にてO氏と知古のM君誘ひ二更にFCCにて食し鼎談。M君誘ひFCCのジャズ酒場に参る。M君早々に退く。モルト酒Laphroaigをダブル。S君の姿見かけるとS君酒場の隅の此方に歩み寄り「ここに荷…

六月初三(木)晴。諸事に忙殺されさしたる事もなし。Z嬢が日本の旧国鉄のジャパンレールパス購入す。訪日の外国人の為の便宜ながら海外在住の日本国籍者も条件満たせば購入可。かつては海外に十年以上といふ条件が今年四月からだか居住地の永住権ある者と…

六月初二(火)晴。昏時に銅鑼灣南華体育会露座酒巴にて麦酒一飲涼を癒しハッピーヴァレイ競馬場に往く。ハ競馬場での競馬開催も今季残すところ今晩含め三回にて今季より競馬に嵌つたI君、O君、Z嬢と食事しつつといふより正確には葡萄酒4、5本開けて競…

六月朔日(火)快晴。炎暑猛々。気温至摂氏三十二度。新嘉坡にて李光耀の息子が首相就任と新聞に記事あり。世襲に非ず能力ある者が指導者に就くといふ原則に理があろうことは英国の剣橋大学の数学かだか成績優秀で栄誉学士号だか授り卒業しこれまでの経験、…