富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

六月五日(土)天気予報は快晴が朝には小雨もあり。昼に晴れて今時「危険」なる日光浴。午後九龍にて薮用済ませ帰宅して麦酒と枝豆。Z嬢贔屓の尖沙咀の韓国食材屋にて求めた骨付カルビなど焼いて食す。芸術新潮六月号読む。「日本建築史を読みかえる6章」なる特集。
▼明日の安田記念。香港より自家飛(セルフフリット)も参戦しているが一番人気は恐らくローエングリンだろうか、先行するローエングリンウインラディウスが破るといふ展開に期待。
▼昨日の六四天安門事件追悼集会に主催者側発表で八万二千人参加(警察は四万八千人と発表)。九一年の第二回に続くもので本日の中文大学が発表の調査結果では参加者の実に29%が初めての追悼集会参加とは最近の施政ぶりがいかに市民の反発食らったかの証左。中国からの香港旅行の解禁にて昨晩の追悼に参加の大陸旅行客も少なからず。北京にてはSARS疫禍暴露、天安門事件の再評価訴えた蒋彦永医師や天安門事件で亡くなった学生らの遺族が組織する「天安門母親」発起人の丁子霖女史らが政府による何処での軟禁状態にあり。林行止が昨日の『信報』社説にて述べるは中国のお題目政治と強圧にては香港の問題は解決せぬこと。「香港は経済を繁栄させ民政を改善する」といったスローガンは計画経済下ゆへ通用するのであり香港の現実の状況から「以実事求是」すること(具体的には〇七年よりの普通選挙実施など)が大切、と。
▼陜西西安法門寺の佛指舎利。香港での十日間の展覧終えて法門寺に戻る。この期間の参観者実に百万人。天安門事件の六四追悼と同じ時期は偶然か。先月には香港の高僧たる覺光法師が民主奪回といった過激な主張よりも香港の調和が大切といった説法をし、この人が今回の佛指舎利来港でも法要主事すること思うと誠に今回の中国の国宝級の佛指舎利の来港は政治的、キナ臭きもの。
▼香港政府が公務員手当で初年度年間三千五百萬港幣(約五億円)削減。そのうち最も額多きは官舎に住い乍ら家具提供なき者への家具手当二千四百十萬、首長及び海外招聘の公務員に対する帰省旅費手当六百九十萬。空気調節手当なる上級職が冷房機購入の場合の手当二十萬まであり。呆れるばかり。

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