富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

内田樹「追悼・橋本治」

農暦十二月廿六日。薄曇。咳がときどき止まらず辛い。晩遅く帰宅して夕餉はおでん。日本酒コップ一杯が胃に染む。▼三度、橋本治について。内田樹先生が「追悼・橋本治」を書かれてゐる。橋本治の書評をよく依頼された内田樹が編集者に「どうして、僕なんかに…

大江戸歌舞伎はこんなもの

農暦十二月廿五日。薄曇。数日前から咳が出てゐたが夜中からかなり体調悪しく通院。流行のインフルエンザではなく気管支炎だらう、と医者。急ぎの仕事済ませ午後、休養。水曜晩でハッピーバレー競馬場から中継見る。ダグラス=ホワイト騎手が来月、現役引退…

橋本治(1948〜2019)

農暦十二月廿四日。晴。銀行で春節「利是」用に新券入手しようと思つたら窓口で「予約してますか?」と言はれ予約してないと言ふと六ッかしさう。この支店に私の口座あるので知己のマネージャーがゐて、どうにかはなりさう。窓口で金額言つたら「そのくらい…

卒都婆小町

農暦十二月廿三日。晴。昨晩放映されたNHK教育の「古典芸能への招待」で人間国宝・友枝昭世(喜多流)の「卒都婆小町」を見る(昨年11月に国立能楽堂で収録)。 馬場あき子さまがゲスト。副音声で畏友・村上湛が解説してをり、これも期待したがネットのスト…

農暦十二月廿二日

農暦十二月廿二日。晴。日曜日だが出先仕事あり。また数年来手付かずでゐたある構成原稿も草案をまとめる。晩に自家製餃子頬張る。久が原T君に頂いた深谷の「五家寶」で一服。先日、日本で貰ひ持ち帰つた鬼柚子で柚子湯に浸かる。 同じような菓子で水戸に小…

三島由紀夫『豊饒の海』の結末は支離滅裂か

農暦十二月廿一日。晴。土曜日で夕方まで在宅。読書。 魯迅と紹興酒 (東方選書) 作者: 藤井省三 出版社/メーカー: 東方書店 発売日: 2018/10/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る タイトルは『魯迅と紹興酒』である。酒徒でもあ…

(今更ですが)中国化する日本(與那覇潤)

農暦十二月二十日。晴。ストリーミングでテレ東の先週土曜の「アド街ック天国」見たら東京赤坂の特集。赤坂といへばアタシは今なら蕎麦の砂場(ここも番組で黒塗りの高級車やハイヤーが門前に並ぶ蕎麦やとして「あられそば」が紹介されてゐた)を挙げるが回…

グルメぎらい

農暦十二月十九日。晴。帰宅ラッシュ始まつた早晩に天后のMTR站で地下の改札コンコースに下るエスカレーター不通。皆それを階段にしてのろのろと下りてゆく。降り口で発狂したやうに普通话で息子を詰る母。駆けつけた一人の職員まで母と一緒になり息子を叱る…

eGovHK

農暦十二月十八日。晴。摂氏14度だが香港は香港で感覚的に寒い。不在中の郵便の中に税務局からの所得税納税の催促と納税遅延で5%の罰金までお知らせあり。あれ?と驚くのは毎年、夏に翌年1月と4月の分納前提で通知書が届き私の場合すぐに銀行からの1月と…

四谷

農暦十二月十七日。午前中所用済ませて昼に母と四谷。四谷三丁目交差点に近い静かな住宅地にある新宿歴史博物館は旧四谷三小。母の姉が戦争中こゝに通学。歴博の常設は小さいが(特別展は御苑だつたが時間なく、こちらは見ず)土器時代、江戸時代と明治以降…

演舞場で成田屋の播随長兵衛

農暦十二月十六日。快晴。母と銀座。長野T氏も上京されてゐて歌舞伎座横の文明堂であれこれ音楽話。 母と演舞場。楽屋入り口に黒色のアルファード止まり二人の付き人に「さぁ降りて」と促される坊やは成田屋の御曹司。 今春に小学校入学の幼子がかうして毎…

農暦十二月十五日

農暦十二月十五日。快晴。朝ごはんかはりにとらやの焼き菓子。 実家に通販で購入の品々届いてゐたなかにKindleあり。 今まで使つてゐたのはKindle発売初期のものでモニタ乱れてしまひ何年も使へず。今回のものは防水なので風呂場でKindle読書も可。で電源入…

超高齢化社会

農暦十二月十四日。昨晩から一泊温泉に浸かり市中に還る。 路線バスで遭遇の老夫婦。終着駅に着き老人は老妻に「着いたわよ」と促され立ち上がるくらゐ軽い呆け。二人分の料金払ふのに460円のところ千円札出し運転手に、これで両替して料金払つてくださいと…

東都の物価安

農暦十二月十三日。寝入つて飛行機が離陸したのも気づかず夜中の、こんな時間に機内食ですと言はれても食べるのは数人。殆どの客は僅か四時間余でも明日に備へ睡眠貪る。用意された機内食はどれだけの無駄が出るのかしら。喉乾き目が覚めてBloody Mary飲んで…

ラウンヂ

農暦十二月十二日。快晴。早晩帰宅。参鶏湯を啜り旅荷まとめ晩十時に陋宅出て家人と香港站から空港へ。 Amexのラウンヂで花膠響螺鶏湯啜り水の如きドライマティーニ一盞。ラウンヂ好きは空港に早く来てまでラウンヂで寛ぐがアタシも若い頃は楽しみだつたが最…

阿扁支援

農暦十二月十一日。曇。最近はすつかりiPad Proで日剩綴り「はてなブログ」に上網してゐるが、先週末からTwitterの引用ができぬ。パソコンからは問題なし。「はてな」のカスタマーサービスにメールするとご指摘の不具合が確認され修正しましたとの返事が翌日…

梅原猛

農暦十二月初十。朝、小雨。気温また少し下がる。晩にネットで日テレの先週土曜放送の「マツコ会議」なる番組見たら新加坡の日系「リゾキャバ」特集。リゾキャバといふより香港にもありがちな日系カラオケクラブ的だが関係者がお姐さん含め堂々と顔を出すの…

成田屋の團十郎襲名

農暦十二月初九。曇。海老蔵の来年初夏の團十郎襲名が朝から話題に。 海老蔵さん十三代目「市川団十郎」襲名へ 2020年:朝日新聞 https://t.co/85ikOr6Zzb— 富柏村 (@fookpaktsuen) 2019年1月14日 実はこの襲名の話、一ヶ月程前だつたか木挽丁の事情通人から…

三竃島事件

農暦十二月初八。曇。昨日のやうな霧霾ではないがどんよりと不快な曇り空。朝から夕方まで蒲豊彦編著『三竃島事件』を読む。正月で雑煮はもう終ひかと思つてゐたが家人がNさんより日本でついた餅をいたゞき雑煮にして飰す。晩に與那覇潤『中国化する日本』…

国歌条例とインターナショナルスクール

農暦十二月初七。気温摂氏24度。晴。霧霾。官邸で週末の残務処理。 今日は沙田の競馬で予想して中継見る余裕もなく最終レースでChadwick騎手の応援馬券で複勝と連複、ワイドのみ投票したら的中。数千香港ドルの配当。大気汚染度高し。 普段なら香港がかうだ…

ラテン語と漢籍

農暦十二月初六。このところ朝は暗いほどの曇、昼はやつと時たま陽がさす程度。気温は摂氏20度超へで高湿度と3月のやう。 太田ファインアーツから草間彌生版画展の葉書届き何気に消印を見たら上海で、ついに東京からの郵便も上海経由で届く時代になつたのか…

ショパンコンクール

農暦十二月初五。このところ朝は暗いほどの曇、昼はやつと時たま陽がさす程度。気温は摂氏20度超へで高湿度と3月のやう。 どこまでがドビュッシー?――楽譜の向こう側 作者: 青柳いづみこ 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2014/10/18 メディア: 単行本 こ…

国歌条例

農暦十二月初四。路線バスに乗つて気づいたら財布を持つてをらず。バスはオクトパスで払つたが夕食の約束はあるし困つたが食肆はケータイからAlipayでも支付宝でも支払ひ出来て事なきを得る。これも香港がすつかり中国だから。 國歌條例檢控期延至兩年 追殺 …

農暦十二月初三

農暦十二月初三。曇。毎朝、官邸に向かふ路線バスが1本前のものが始発ターミナルを10分遅れで発つたの通りがかりで見て、それ1本が遅れただけかと思つたが今は路線バスもアプリや始発ターミナルのモニタで定刻だらうが遅延だらうがオンタイムで運行状況見…

香港大学で能狂言

農暦十二月初二。早晩にMTRで石塘咀。石塘咀といふ地名があるのにMTRが開通してから、こゝの站名が丘の上の「香港大學」になつたため石塘咀が「香港大学」と呼ばれる。日本人営む、つけ麺「彩aya」といふ食肆も場所が香港大学と聞いたので大学前の通りかと思…

農暦十二月初一「韋駄天」

農暦十二月初一。曇。昨日に続き周末の残務処理。午後、沙田の競馬はR3のBauhinia Sprint Trophy (G3)で単勝90倍だつたMF Poon騎乗のJolly Bannerが優勝。このレースに象徴されるやうに10戦中半分で1位が単勝10倍以上の穴馬で私も警戒して複勝だけに絞つて…

湾仔碼頭

農暦十一月晦日。小寒。曇。土曜日。官邸にて周末の残務処理。晩に湾仔碼頭。 家人と待合せ。波止場が場所かはり新しくなつてから初めて。碼頭の建物内にある築地山貴水産で日本のお正月。香港の邦人社会にと神輿寄贈された日本橋N氏が神職の籍もお持ちで神…

台湾鉄路

農暦十一月廿九日。曇。昨晩は飲みすぎで未明に喉が渇いたといふより酒の糖度のせいか、無性に塩分がほしくお湯を沸かし昆布茶を飲み二度寝。日本の正月三が日も終はり香港の日系社会も急に平日モードで慌だし。晩はパスタ茹でる。日本で三が日明けの外食産…

正月三日目

農暦十一月廿八日。霧雨。寒さ幾分弱まる。気管支炎の咳は抗生物質が効いたやうでだいぶ体調は良くなる。香港は一月一日除けば平日でお仕事。早晩に湾仔のバーMに家人と落ち合ひ一盞。 今年初めてのドライマティーニ。Hennessy Rdの何かと怪しいご商売も入居…

白井聡『国体論 菊と星条旗』

農暦十一月廿七日。薄曇り。大晦日から咳き込み悪寒と身体の怠さひどく先月中旬の風邪は通院服薬なしで乗り切つたが夜になると咳がひどくロクに眠れず「こりゃいかん」と太古の診療所に赴く。医者の診断はBronchilitisつまり細気管支炎。抗生物質処方される…