富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

2002-08-01から1ヶ月間の記事一覧

八月三十一日(土)曇。海で日光浴、つまり身体に悪いことをしている。新聞読んだのみ。午後ジム。一旦帰宅して宵のくちZ嬢とQuarry BayのEast Endにて一飲。帰宅して豚汁食し先日いただいた京都七味屋の七味あり振ってみるが七味屋とてあれだけ大店となる…

八月三十日(金)快晴のち午後小雨となり曇。地下鉄のなかで新聞を開けば競馬欄、バスで鞄から本を出せば馬簿、けっきょく競馬が始まると極端に読書量減り思慮浅き日々とならざるを得ず。一年のうち九カ月半もこれなのだから困ったもの、呆れる。石川淳『夷…

八月二十九日〔木)快晴。1969年に文藝春秋から出版された『香港いい店うまい店』なる書籍あり、タイトルからして文藝春秋の定番でありグルメ本の草分けである『東京いい店うまい店』の姉妹本だったのだろうが(それとグルメ本といえばやっぱり山本嘉次郎監…

八月二十八日(水)快晴。日剩度々登場せし築地のH君知りあって彼此二旬近し。H君は大学での余の指導教官の子息にてふとしたことでH君当時浪人中にH君係る自主出版の雑誌の担当者として知りあいH君大学進学し上京にて暫く付合いも途絶えるが余の上京で…

八月二十七日(火)薄曇。築地のH君よりいつものやうに重要なる示唆あり。NHKで改めて「俊寛」を観たがこの芝居とは何なのか、と。中学の教科書にすら載り「ヤレ乗せてゆけ具してゆけ僧都おめきさけべども漕ぎゆく船のならいにてあとは白波ばかりなり」と…

八月二十六日(月)快晴。東京に戻っていたM君に頼んだ『ユリシーズ』の2、3巻受領。96年に出たこの丸谷才一他訳本、やはり(といふべきか)再版はなされぬまま。さもあらむ。台湾総督府『明治初年の香港日本人』、香港日報社『香港案内』、三井物産『香…

八月二十五日(日)快晴。ランニングクラブの夏恒例のボートトリップ。中文大のあるKCR大学站より馬料水の波止場、出航までLansonのシャンペンとビールで酒盛り始まり此処より西貢北岸の深涌湾、大白角をまわり一時間余の船にて搭門洲の島。新漢記にて遅めの…

八月二十四日(土)快晴。海にて服部幸雄『歌舞伎ことば帖』岩波新書読む。本丸物(ほんまるもの)名題(なだい)立役(たてやく)など意味するところは判ってはいても下手すると読み方が危なく(みようだい、たちやく)先日の橘屋の連獅子でも舞台にきちん…

八月二十三日(金)快晴。Z嬢の誕生日にてMandarin Oriental Hotelのベーカリーにてケーキ注文。ジム。藪用済ませ中環、C君らと九記にて牛南伊麺、久しぶりにバーR、クラブW。 ▼公文、通信学習申し込みの振替用紙に口座暗証番号の記載させる。公文も数を…

八月二十二日(木)快晴。引越の最中にこれまで行方知れずであった94年当時『香港ポスト』にて連載せし「香港在住日本人監察日記」並びに「香港在住ガイジン監察日記」と95年のキャセイパシフィック航空機内誌『Discovery』に連載の「香港交際術指南」のバッ…

八月二十一日(水)快晴。この夏ずっと香港から出ずにおりZ嬢と昼まえのフェリー乗船し終日マカオに遊ぶ。マカオに着けば思いっきりの快晴にて的士で一路路環の竹湾海岸へ。侘しさ漂ふ竹湾酒店(Pousada de Coloane)に一週間逗留したのが十年近く前にてそ…

八月二十日(火)小雨。今週末にランニングクラブにて八月恒例の船遊びを企画しており某離島を目的地として七月に仮予約し昨日船代を全額旅行代理店(Ocean Leader Enterprises Ltd.傘下のPana Oceansなる組織)に払いこんだが七月に行き先は伝え船程の時間は…

月十九日(火)雨。夕方香港ポスト編集部にて来週発売号の特集記事(読んでお楽しみ〜!の富柏村新機軸……ってここ数年何に関心があるかといえば一つしかないが)のゲラ校正。ジム。深センにMadame de JordanことI嬢と出掛けていたZ嬢戻りI夫妻とともに銅…

八月十八日(月)雨。熱帯性低気圧更に近づき不穏に屡々盆雨となる。晝にかけてジム。Z嬢と銅鑼湾の文輝墨魚丸にて紫菜四寶粉。銅鑼湾の文輝からVictoria Parkにかけてジャカルタの繁華街にも優るとも劣らぬほどのインドネシア系の女中たちが集う。中環の比…

八月十七日(土)薄曇。熱帯性低気圧近づき多雲ながら海に赴く。往路のバスに新聞三紙を忘れる。石川淳『夷齊筆談』数頁読むが午後より気持ち良く晴れとても石川淳の日本語が頭に入らず麦酒飲み夕方まで微睡む。晩に某大学関係者と北角渣華道街市の東寶小館…

八月十六日(金)晴。某紙の特集記事(叩き台)を呻吟。黄昏てジム。晩に藪用あり一人なれば麺か餃子の類ばかりにてふと麥當勞が供す米飯モノ二種のうちこの米飯販売が始まった直後に加厘吉列鶏八飯(つまりチキンカツレツカレーソース飯)は試しに食したが…

八月十五日(木)快晴。とびきり天気よいが少し風あり暑さ厳しからずPerthの夏の如し。月本さんの日記読み銀座のトリフジが一昨晩をもって閉店と知る。我が日記読み返せば昨年八月十一日に月本夫妻と「山の上」で天麩羅食したあと連れられいってもらったトリ…

八月十四日(水)快晴。炒られるような陽射し。かつては凍えるほど冷房が効いていたMTRやオフィスビルのロビーやショッピングセンターがちょっと温くはないか? とくにどんな汗もさっと引いた地下鉄MTRが最近は蒸している。冷房費制えて省エネならぬ省支出か…

八月十三日(火)快晴。柴湾に出て柴湾の丘陵に並ぶ華人墓地、天主教墓地、戦没者墓地、回教墓地、仏教墓地、火葬場と「これでもか」といふほどに「死」を巡り峠の頂上は刑務所といふ洒落にもならぬ一帯を抜けるミニバスにて赤柱(Stanley)。バス乗りかえて…

八月十二日(月)快晴。風邪治りかけるが鼻孔敏感にてクシャミ止まらず節々傷み手足に悪寒ありC医師を訪れる。向田邦子『あうん』読了。ちょっとした言葉に今でもありそうで懐かしい東京の言葉。「蚊が出ている」最近は蚊が「いる」とはいうが夕方になると…

八月十一日(日)久方ぶりに晴れ間。晝前ジムに行き一旦帰宅して午後プールで泳ぐ。石川淳『森鴎外』読了。鴎外の当該作を読んでおらぬのだからマヅい。晴天は心地よきものなれど空高く汗ばむどころか涼風爽やかに流れまるで九月半ばの如き気候なり。地球は…

八月十日(土)豪雨。いぜん風邪にて芳しくなし。昨日より寓居の床修理あり今朝よりその続きを待つが晝前に職人現れ床材が燥かぬため延期、と。昨日は今日すると云いつつ今朝は今日せぬと決めて来たこと明白にて床材が燥かぬなど言い訳。呆れる。晝に読書。…

八月九日(金)大雨。黄雲警報発令。風邪甚だ酷し。医者には休養を促されたが急ぎの工作あり寝てもいられず。而も寓居は引っ越し前に業者が済ませぬ修理工事残りその続き作業の最中にて臥床といふわけにもいがず。晩に一時間もバスに揺られ旧型のバスにてく…

八月八日(木)曇。熱は上らぬが風邪ひどく医者に診てもらわんと近所のオフィスビルにあるClinic Floorに赴くが内科、歯科、物理治療などの診療所並び内科のうち小児科を除いても(知能的には小児科で充分という噂もあるが身体は老躯にて)いくつかあり何処…

八月七日(水)小雨。昨朝のずぶ濡れと冷凍庫の如き冷房にてすっかり風邪ひく。晩昏にジム。東京より香港賽馬中心のF館長夫妻寄港し灣仔の上海料理・留園にて晩餐。上品な滬菜にて花膠なるもの海鮮食材にある乾物だが今まで食したことなし。花膠が磯巾着で…

八月六日(火)朝寓居出てバスに乗る瞬間に大雨となりバス乗換えにて降り荒む。気温は27度とこの雨続きはまるで春の如し。晝に某料理屋にて松茸いただく。午後になり小雨となる。ジム。最近のジムの夜半の混みよう並大抵に非ず不景気にて外に遊べば要銭月費…

八月五日(月)小雨。肖箕湾の五金屋にて材料など購い寓居の細々した取り付けなど済ます。午後Ikeaにてピアノ室の収納の大型家具注文。谷譲次『踊る地平線』(岩波文庫)読了。一言「おもしろい」に尽きる欧州旅行記。研ぎ澄まされた感性と教養、語学、観察…

八月四日(日)雨。台風来港せぬこの年久方ぶりに熱帯性低気圧来港しシグナル1発令。晝前後にジム。辛丹波購い帰宅すると日本よりY氏来港と空港より電話あり晩に来宅となり引っ越しでシャンペンもなき由購いにと街に出れば偶然通りかかったワイン蔵にて尖…

八月三日(土)雨。Broadband通じず朝よりPCCW人を遣るを待ち晝。階下にて断線!していること判り即修理。生命維持装置繋がったが如き気分なり。修理員かなりの肥満にて机下に潜るも辛きほど、不憫。晝にPasta con Natto Japonese食す。ジム。ウェイトを1kg…

八月二日(金)晴。Mt Parker Rdを上り大譚に下れば春から雨季なれど雨降らず貯水量大幅に下がっていたはずのいずれのダムも先週來の雨続きで満載、碧色の水を湛える。平日で行脚する人もおらずダムに沿って小走り。大譚中水塘から浅水湾峠に抜ける小径は整…