2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧
五月三十一日(月)快晴。辱暑殺人も辞さぬ程也。九龍よりの還りに珍しく新聞も読み終え携帯の本も忘れiPodもなく英語で『聖書』内蔵のpalmも持っておらず本当に何もなく仕方なく自然と周囲の乗客の会話耳に入れば世の人は何を真剣にこんな馬鹿げたこと…
五月三十日(日)昨日より首から肩にかけてリンパ腺痛み頭痛あり。晴れても雲の動き怪しく不安定な空に天気予報も天気崩れるといふが競馬予想の間に晴れてまいり場外で馬券購入しバスと乗継いで海岸。大江先生の『万延』読んだあとで書棚よりふと取出したは…
五月廿九日(土)曇。昼よりジム。午後九龍にて薮用済ませ帰宅。ようやく大江君『万延元年のフットボール』読了。やはりよくわからず。読んでいても「これが中上健次の語りであれば」だの「劇画的にするなら村上龍」「面白くするなら井上ひさし」で「もっと…
五月廿八日(金)早晩にジムに入れば雷雨激しくジムの窓より眺む中環の超高層ビルも雨で見えず。落雷轟くこと暫し。「忽然1周」といふ他人に「これ読んでいます」と云ふのは恥ずかしきほど無教養の週刊誌を入手。芸能人のスキャンダルにもならぬどうでもい…
五月廿七日(木)晴。文藝春秋六月号読む。小田島雄志氏の手記に『銀座百店』誌創刊半世紀とあり。幼き頃に老人趣味だがこの名店街の地図で行ったことある店に印つた記憶。何よりの贔屓はおもちゃキンタロウ、ちょっと大きくなりヤマハと天賞堂。この販促雑…
五月廿六日(水)快晴。佛誕節。陝西省の古刹法門寺の由緒正しき?佛指舎利が香港訪れ佛誕節法要。中央政府より御用政党政協副主席にて厳めしき名の中央統戰部長の要職にある劉延東女史来港。特首・董建華「佛指舍利有利團結,各界祝願社會祥和,對香港有莫…
五月廿五日。父の誕生日。親孝行に値すること何もなく父の持病快方には向わぬが平静保つをせめて 薫風や軒の板戸をたたく音 と詠み送る。荷風先生日剰にある岩波書店版荷風全集発行中止に房陽子(平井程一)の詠んだ 秋風や古き板木を摧く音 が元句であるこ…
五月廿四日(月)快晴。世の中うまくいくようでいかぬもの、早晩にタクシー雇い金鐘のPacific Placeと行き先告げて走ってから「時間もあり早い夕餉に金鐘では食すものなし、灣仔ならSabahなり蝦麺店なりあるのに……」と後悔し運転手に行き先変更するかせぬか…
五月廿三日(日)快晴にてZ嬢の発案でT氏夫妻誘い大嶼山。中環より快速船で梅窩。銀湾邨の団地より古塔(写真)残る鹿地塘の集落抜け南山古道に介り緑一面の南山の休憩地(写真) より南大嶼郊遊径を7kmほど歩く。新緑目に蒼く暑さ酷くも二東山、大東山の…
五月廿二日(土)曇。中国にて「統一法」制定に向け香港並びにマカオでも適用と。特区での独立した法体系といふ基本法の規定も「国家」のまえでは意味もなし。日刊ベリタに送稿(記事はこちら)。昨秋巴里のボンマルシュ百貨店にて購ひしTumi社の鞄のジ…
陰暦四月初三小満。三ヶ月ぶりに献血し蛋白質採らねばと(言訳け)昏時灣仔謝斐道の莎巴(SABAH)馬来西亜餐庁に食す。かなり評判のマレー料理店にて食すべきは椰汁カレー鶏絲湯米(ココナツカレーチキンラスカ)であろうが下午茶(アフタヌーンティー)メニ…
五月廿日(木)曇。朝のラジオにて鄭経翰氏降板の商業電台「風波裡的茶杯」引き継いだ政界の青蛙・李鵬飛君もわずか二週間で番組から降板と知る。日刊ベリタに送稿(記事はこちら)。本日台湾の亜扁君の総統就任式あり。昨年の夏に東京麻布の外交資料館にて…
五月十九日(水)小雨。上環の嶢陽茶行にて鉄観音の茶葉購ふ。店員の慇懃さにいつも敬服。上環より中環の商家街散策。FCCにて珈琲一飲。晩の競馬の馬券購入済ませ維園にて水泳。競馬テレビ中継にて観戦。最終レースの騎手Whyte君のコスモサクセス馬の一等…
五月十八日(火)一昨日の滝遊びにてZ嬢持参の虫刺れ薬の効能に蚊や蜂、植物によるかぶれに加え Wasps とありこれが何か?と話題に。WaspならアングロサクソンのところSがついてはアングロサクソンスパニッシュなる新種では?とT君。Waspに複数形もなく何…
五月十七日(月)薄曇。べつだんこれといつたこともなし。二更に九龍より島に戻る地下鉄道にて大江健三郎君『万延元年』少し読む。序章のタルさに些か辟易。車内に発狂した如く語り合うオバサンと若い娘の組夫々あり火炎放射器でもあれば手にするところ我慢…
五月十六日(日)快晴。毎年恒例となるか昨年の六月末に引き続き余の属すランニングクラブにてKCR東鉄の太和駅に集い林村の梧桐寨より大帽山に向かい渓谷をさかのぼり梧桐寨群瀑の滝めぐり。梧桐寨の集落より山道に入ると四輪車も入らぬ山中に萬徳苑なる…
五月十五日(土)昨日迄の天氣豫報本日快晴傳へるが鬱葱と雲たちこめ氣分も晴れず。晝にジムにて一時間鍛錬。午後九龍にて籔用濟ませ昏時に再びジムに戻り一時間鍛錬。晩にランニングクラブの定例會ありQuarry Bayの「泰好」なるタイ料理屋。終つて近所に住…
五月十四日(金)昼前にひどい雷雨あり。早晩にFCCの酒場で新聞読み資料整理。久々に日刊ベリタに記事送稿。倶楽部内でのワイヤレスLANの設定をもらうがつながらず。スコッチのモルト酒のTamnavullin飲む。Y氏来港にて此処の酒場で落合い一酌。Y氏来…
五月十三日(金)曇。昨日、携帯電話を交換。軒屋の8850なる古典的機種をば〇二年十二月に購ひしが(当年十二月十二、十三日の日剰に記述あり)接続不良あり外殻も緩み交換の要あり。見世にて交換機種見せられるが余が好むのは8850の如く余計な機能なき機種…
五月十二日(水)曇。早晩にHappy Valleyの日本料理・慕情。赤貝と〆め鯖を肴に加賀の福光屋の純米酒を燗で二合。Happy Valley競馬場にて競馬観戦。レースでの抗議続きでレース遅れ気味、レースの合間に雑誌『世界』読む。三更に小腹空き銅鑼灣の何洪記に往…
五月十一日(火)快晴。松山のS君より鉄斎ならびに南画についてメールいただく。「文人画・南画・南宗画を「素人画」と見なすのは建前としては正しい」が歴史的な事実としては文人が士大夫(科挙ニ合格シ官僚トナツタ学者)であり文人画を士大夫画と呼ぶよ…
五月十日(月)快晴。晩に九龍に薮用あり往復の車中に上原浩氏の『純米酒を極める』光文社新書読む。上原氏は広島財務局鑑定部より鳥取県工業試験場に長く勤務し日本酒の酒造技術指導に携ったが仕事ばかりかご本人が真の酒好き。八十になるも毎日四合をきち…
五月九日(日)快晴。昨晩午前三時に臥床も八時には目覚め快晴のところ昼まで在宅。新聞雑誌の類読み書斎の整理などして過す。昼にZ嬢と中環。何処の食肆も母の日の会食なる消費活動に混雑を見込み外国人記者倶楽部に参れば此処もメインダインにて母の日記…
五月八日(土)朝、雨音に覚醒め七時頃視界遮る豪雨。拙宅より眺む山の渓流滝の如く渓流集る引水路怒濤の如く爆ける。雷鳴轟く。赤雲警報発令されすぐに黒雲警報に変る。赤雲迄は学校臨時休業だが黒雲となると證券取引から企業も従業員自宅待機だが朝食済ま…
五月七日(金)新界に往く用あり昼に粉嶺聯和墟の「ジャズラーメン」に食す。ネギラーメン麺HK$10増し辛み度1スープ。麺の茹で加減、ネギもネギラーメンだと見た目にてネギを縦に細く切る食肆多きに対してジャズは「従来通り」駅の立食い蕎麦の如く小口に切…
五月六日(木)さしたることもなし。昨日あたりからの疫毒メールかなりの数にのぼりWindows XPのシステム更新しておらぬこと流石に気になりUpdateせば一時間半もかかる作業となり終らず三更に歴史民俗学資料叢書(批評社)の史料読む。芝居と淫売との関係な…
五月五日(水)雨。立夏。新暦にて「日本だけ」端午節。Z嬢の計らいでBaccaratの水晶のスヌーピーも兜冠(写真)。源吉兆庵の柏餅賞味。新暦で農暦の節句祝ふは「近代」日本の錯誤だが柏餅は「日本の端午節」の祝餅。香港の旧暦で食すのは粽(ちまき)にて…
五月四日(火)天気崩れるといふ予想が午後より晴れ渡り晩に雲もなき空に満月。Z嬢と月を愛でつ散歩。暫く前に読んだ秋庭俊『帝都東京・隠された地下網の秘密』の続刊となる『写真と地図で読む!帝都東京地下の謎』なるムック本読む。ムック本と聞いて戦後…
二〇〇四年五月三日水曜日。午後十時〇五分大西巨人著『神聖喜劇』読了する。敢て私(富柏村)がこの東堂太郎という主人公の(それが著者大西巨人の投影であることは明白だが)僅か三ヶ月の軍隊生活を四百字詰め原稿用紙四千七百枚の長編小説に、著者の奥書…
五月初二(日)朝席の高座の代役請はれ北角。正午に終わって街路に立てば五月晴れ通り越して酷暑の快晴。気温摂氏三十度。島南に往き実に半年ぶりかで海浜。大西巨人『神聖喜劇』読む。炎天下木陰にて麦酒三罐。帰宅。今年初物の枝豆で恵比須麦酒。冷奴、茄…