富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

七月卅一日(木)昨晩はちやうど「金澤」読み終はりサイゴンウォッカで酩酊し早寝決め込むつもりがさすがに列車の軋音で何度も目覚めつつ車窓から南支那海を眺めれば夜明け。続けて健一さんの「酒宴」を読み終はつたところで朝六時前にダナン到着。ホテルか…

七月卅日(水)出発までホテルで寛ぐつもりが中庭のプールもフィトネスセンターのジャグジーも朝から準備できてをらず。旧大統領官邸(統一会堂)まで散歩するが内部見学するほど時間もなく官邸裏手の文化公園の労働宮?(Workers' Club)のレク施設内を徊す…

七月廿九日(火)旅で朝寝貪りたいが年寄りの性で朝六時起床。サイゴン河沿ひ走る自動車の騒音は深更にさすがに少し収まつたが朝の五時過ぎには再び活気。ホテルの旧館屋上にあるオープンエアーのカフェで朝食。クロワッサンと珈琲が美味くて朝から嬉しい。…

七月廿八日(月)歇暑。Z嬢と午前七時前に香港国際空港。チェックインカウンターのすぐ後ろに手荷物検査場が拡張され北京五輪警戒実施中か(と書くと北京五輪を警戒してゐるやうで可笑しいが)と思へば従来の手荷物検査エリアの改築工事の由。ラウンジで軽…

七月廿七日(日)気温は朝で摂氏廿九度。昼は卅四度まで上昇といふが昨日よか日差し微か。山越えで海岸。木陰に涼み思ふところあり小林秀雄「モオツァルト」再読。アタシはどうしたつて道頓堀を歩いてゐて突然、モオツァルトのト短調のシンフォニーのテーマ…

七月廿六日(土)昨晩の深更に到る痛飲で多少宿酔あり。朝寝貪り起きてジムのサウナ。山越えで走り島南の海岸に至り酷暑も木陰は涼しく薄田泣菫「茶話」を岩波文庫で読む。HSBCのクレジットカードで携帯電話(W270)無料でいただけるといふのでZ嬢用に、と…

七月廿五日(金)晩に中環。なお膳。K氏の招き受け末席を汚す。FCCのジャズクラブに諸氏お連れして一飲。独り銅鑼湾に寄りバーSで夏らしくモヒートを一杯。そのBacardiはNo.151といふ75.5度の烈酒。それに酔つたか帰るはずがバーYに寄りM氏と邂逅。飲酒…

七月廿四日(木)晴。六月からの長雨が歇んだと思へば今度は熱中症で死者まで出る酷暑の日が続く。晩に中環。市大会堂。安徽省の徽京劇院の公演あり。演目は白蛇伝より「断橋」、文丑劇の「借靴」、武劇の「淤泥河」と「遊龍戲鳳」の4つ。いづれも京劇では…

七月廿三日(水)酷暑。Amexより「T/Cの再発行をいたします」と電話あり。昨年暮に荷風散人の如く手提げ鞄なくす失態あり貴重品のうちにUS$100の旅行者用小切手2枚あり。紛失でも安全なのがT/Cの良さだが肝心な事なのに番号を控へてをらぬ。最近は世界中何…

農歴六月廿日。大暑。早晩にFCCに行くと隣のFringe ClubでEddie Lawなるアマチュア写真家の写真展開催あり参観。日本でも個展開くアマチュアの画家や写真家といふと医者など多いが、この方は投資銀行家。香港の撮影師では大御所の陳紹文氏の弟子筋の由。FCC…

七月廿一日(月)暑くなると寝苦しいぶん熟睡できてをらぬからだらう朝さすがに早く起きられず。朝の一時間半ほどの新聞読む時間が夜にまはり、朝は美味い龍井や鉄観音など点て頭もすつきりだが晩は酒の所為で半酔半醒、なかなか新聞すら読み終はらず、で読…

七月廿日(日)昼前に裏山を10kmほど走る。夜半にも驟雨あつたやうで山の湧水は六月からの長雨でかなりの嵩。午後、猛暑のなか尖沙咀。某カメラ屋でライカなど眺めるとM8の値崩れは予想以上。発売当初の半額以下で日本の最安値より13万円くらゐ安い。無理す…

七月十九日(土)久々に山を走らうかと思へば雲行き怪しく驟雨あり。ジムで8kmほど走る。昼に中環。FCCでS君と昼食。三十すぎで父の会社の財務と投資を担当の堅実で利発なS君は米国加州の大学を出て香港に戻りすぐ父の資金でマンション投資に成功。父上の…

七月十八日(金)薄扶林に行く機会あり。今では香港演藝学院第二校舎となつたThe Bethanieと香港大学の学生宿舎の一つである大學堂、この二つの古い建築を見る。数年前にRoyal Asiatic Societyで見学した際はThe Bethanieは改築の途中。今回再訪すると建物の…

七月十七日(木)酷暑。昼にFCCで立法議会から引退のMartin Lee=李柱銘議員(民主党元党首)の講演を聴く。昨日で立法会の今季閉会。馬丁さんは梁「長毛」國雄議員がいかに聡明か、から語り始め、再出馬せぬアンソン陳方安生議員の八ヶ月の議員活動の成果を…

七月十六日(水)薄曇り。午後、中環を歩いてゐるとビルに反響したシュプレヒコール。今日で会期を終へ暑暇となる立法会では行政長官の演説あり様々な抗議活動の市民集る。漁船燃料高騰に憤る漁民も少なからず。 ▼蜀の大地震で罹災者を労る温家宝首相の姿。…

七月十五日(火)久々に雨降らない一日でした。私は朝日新聞で大江健三郎さんの定義集を読みました。先月の大江さんはトルコの作家、オルハン・プムクの小説『雪』を取り上げ「多用される仮定法が小説の進行を中断すること」についていって「日本語が翻訳調…

七月十四日(月)朝は久々に傘を持たずに家を出でたる晴れ間なり。が昏時より雲行き怪しく黒雲忍び寄り晩には本降り。で夜中は雷鳴止まぬこと数時間の大雨。気温は二十数度で肌寒し。 ▼信報月刊に香港の地産大手、新世界発展有限公司のオーナー、鄭裕彤氏の…

七月十三日(日)幾度か驟雨あり。所用あり午後三時頃までご公務。出先の庫裡も今やWi-Fiの時代。Apple社からのMobileMeが公開となつたことを知る。これはApple社の.Macの進化でネット上のサーバーを通じMac機であるとかiPhoneやiPodでのメールやスケジュー…

七月十二日(土)夜半に猛烈なる雨音に目覚める。ゴーッといふ水の流るゝ音は雨がマンションの壁を伝ひ落ちるが、まるで滝内にでもゐるが如し。寝室のカーテン越しに閃光映り雷鳴止まず。二時間で100mm超える雨量の由。朝イチで散髪。昼まで銅鑼湾某ホテルの…

七月十一日(金)連日の雨空。昨日は新界で朝だけで100mm超える大雨。各地で浸水。早朝に東京のFM局 J-WAVE の番組 Tokyo United に電話出演。話題は今日、全世界で一斉発売の iPhone G3 について。G2が発売され已に一年、今回の発売が初上陸といふ日本が異…

七月十日(木)MacのAirport Express入手し接続試みる。Apple社のこのテの製品、一瞬、電源いれただけで繋がりさうだけど意外と手強いもの。まづAirport Utilityがこれを認識せぬ、で一度は認識して基本設定したら今度は繋がらぬ。Macは説明書もヘルプメニュ…

七月九日(水)今日も雨。六月からひどい雨模様続き一両日強烈に晴れたか、と思ふと復た雨空。早晩にFCCのラウンジでドライシェリー一飲。中環はGough街の牛記茶室に食す。シベリウスのピアノ曲、5つの小品「樹の組曲」を聴く。富柏村サイト http://www.fook…

七月八日(火)朝から大雨。香港の雨期は三月から四月。その後は猛暑となり雨といへば南国らしき驟雨と台風。それが六月からのこの連日の大雨。ボルネオのジャングルぢやないんだから。雨空に外出も厭はれ読書。ANAの機内誌(翼の王国)に「東京読書引力散歩…

農歴六月初五。小暑。雨空。鬱陶しい天気に外を歩く気にもなれず新装ジャスコで食材購ひ早晩早々に帰宅してドライマティーニ一飲。「活鶏」の販売再開で北角で嘉美鶏を購へたので水炊きを食す。朝日と日本、カメラ雑誌七月号読む。日本カメラで「写真家を目…

七月六日(日)朝は晴れてゐたが天気予報は雨。予報当りかなりの落雨。昼から気温下がる。午後遅く日曜日の銅鑼湾。そごふの旭屋でカメラ雑誌二冊受領。Citysuperにて食材購ふ。Citysuperでは催事エリアで“Lohas Travel”なる特売開催中。ロハストラベル?(…

七月五日(土)快晴。炎熱的夏日終於来臨。北京は長雨で地下鉄站の水没もありの由。午後、香港で日本語を三年弱学んだ人たち数名と話す機会あり。珈琲の話題となり星巴珈琲と香港の地場のパシフィック珈琲のいづれが好きか?といふ話題になつたら、一人の女…

七月四日(金)快晴。イヤフォンは音楽を聴くために非ず地下鉄など周囲の大音響の無駄な会話や貧しきゲーム機の電子音対策で暫くソニーの密閉型EX90SLなるもの使つてゐたが音のクリアさ(硬さ)が殊に弦楽などに合はず熟慮ならぬ軽慮のすゑボーズ研究所のも…

農歴六月初一。信報の発刊35周年。この新聞が香港にあることで日々どれだけ気持ちが落ち着くことかしら。余にとつて「なくてはならぬ」滋養源。香港紙といふと何だか左右なんだか怪しい媒体の代名詞のやうだつたが信報は日本にも存在せぬ知識層相手の高級紙…

七月二日(火)早晩にFCCでドライマティーニ二杯。北京より畏友O氏夫妻来港で鏞記にO氏と同様に競馬と鉄道の好きな九龍在住のO君、Z嬢と晩餐。鏞記はつひに酒持込みの開栓費を徴収、と旧知の給仕J嬢に事前に知らされてはゐたが1本あたりHK$100は自家の…