富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

八月十一日(日)久方ぶりに晴れ間。晝前ジムに行き一旦帰宅して午後プールで泳ぐ。石川淳森鴎外』読了。鴎外の当該作を読んでおらぬのだからマヅい。晴天は心地よきものなれど空高く汗ばむどころか涼風爽やかに流れまるで九月半ばの如き気候なり。地球はすでに毀れていると思わざるを得ず。プールサイドでJaco Pastorius "Live in New York City vol.1" と Herbie Hancock "Future 2 Future" を聴く。Jacoのこのライブは録音年が書かれていないがJacoがJaco Pastorius Big Bandを組んで日本で大反響を呼ぶ直前のものだろうがJacoの一連の曲がBig Bandとなり音楽的に完成される以前の非常にPunkしたノリにて一興。Future 2 Future" はHerbie先生が老いてもこれだけの電子音楽することは事実だが80年代初頭のFuture Shockのあの衝撃的な近未来観はなくFuture 2 Futureといふわりには2002年の常識的なポップス。曲の合間にまるで『潮』ででも読みそうなメッセージが英語で朗読されハタと膝を打ちcredit見ればやはり池田先生のお言葉。それを聞きとれた我を讃めむ。長途トラムに搭り向田邦子『あうん』読むが日曜にて走る自動車少なく大気汚染もなく向かい風トラムの車内を吹き抜けすがすがし。先日Y氏とZ嬢と歓談のおり手交100、口交200で肉弾戦300といふ当今の淫売の価格破壊の話題となりY氏がそれじゃマクドナルドのソフトHK$2、ハンバーガーHK$3、アップルパイHK$4の234と同じだと言いマクドがそんな安い値段で餌を提供していることを知りふとそのHK$3のハンバーガーを食してみる。子どもの頃銀座の三越の角で初めて食べたハンバーガーはもっと美味かった気がするが気のせいか。それにしても日曜の夕方なぜにマクドに難民収容所の如くああも老若男女が空席待ちまでして募っているのか。理由がない。だからそれが当たり前、スタンダードなのだろう。I嬢から数カ月ぶりに益新飯店で美味しいものが食べたいと要望ありさういへば数カ月前にI嬢たちと晩餐以来我も益新には食しておらずI嬢と旦那、T夫妻とZ嬢にて益新にて晩餐。この不景気に七時には爆満。皮蛋、焼鴨、魚翅と卵白炒め、古魯蝦、冬瓜のスープ、苦瓜と豆腐皮炒め、揚州炒飯などなど。某嬢が北関東の某県の免許センターで視力検査なのに検査官の方言が理解できず難聴と判断されたことや交通安全協会の入会勧誘がその土地の方言でされるとどうなるかといふような話題で盛り上がる。