清明節とイースター連休で香港内でのホテルステイ爆満。住宅事情の悪い香港では連休で家に大勢の家族と息苦しくゐたくないもの。香港のAbouThai(阿布泰)といふタイ産品多く扱ふ小売チェーンで輸入品に香港で決められてゐる英中文での内容表示がないと税関当局が店舗一斉に検査。同様の小売業でも「日本城」など日本からの輸入品に英中文での表示ないまゝでも問題なく故意に阿布泰がなぜ狙はれたかの憶測を呼ぶ(蘋果日報)。
具体的な感染対策よりも緊急事態宣言を出す出さない、それがダメなら蔓延防止措置云々と何かお題目を謳ふことが焦点となつてゐないか。それも東京都でも特別区と一部の市に限定で三鷹駅など駅を境に三鷹市と武蔵野市で措置対象か何うかが異なり飲食店営業などの基準が異なる。ヒトの移動は措置とは関係なく縦横無尽。これぢゃ感染数現象など絶対に無理。さうわかつてゐるが宣言だけ。言霊の力でも信じてゐるのかしら。
図書館から借りた本がまだ誰も読んでゐなかつたことは本のスピン(栞紐)が真ん中の頁にまだ製本時のまゝ折られてゐることからわかる。出版から年数の過ぎた本で、この状態であることは自分がその本を眠りから覚ましたやうな嬉しさもあるが図書館の蔵書になつたまゝ誰にも読まれずにゐたことの寂しさもある。
NHKの大河ドラマで渋沢栄一と慶喜公が話題となつてゐる。東洋文庫からは渋沢栄一で徳川慶喜公伝全4巻があるが慶喜公から渋沢らが聞き書きをした昔夢会筆記 (東洋文庫0076)が面白さうで、こちらにさっと目を通す。斉昭公からの教へで水戸徳川家の尊王思想のパラドクスが興味深い。攘夷が目的のやうで実は方法論であること。
なんだか桜ばかりか初夏のやうに樹木にも花が咲いてゐる。この夏はいつたい何うなるのかしら。
『新潮』最新号に掲載された三島由紀夫の若い頃の400字小説。一読して、これは面白い。実にいろいろなことを考へさせられる。だがそれも西馬込先生の特性や性趣向、家族関係など後にアタシたちが知つてゐるからできる想像であつて当時これをいきなり読んだら全くわからないだらう。この短編は数年後に『鍵のかゝる部屋』に繋がつてゆく。
水戸の歓楽街・大工町に「青い灯」といふ遅くまでやつてゐる酒も出す食堂といふのか飲んだ〆によくラーメンを、でもまだ飲み足りないでぐでんぐでんの酔っ払ひでかなり賑はつた店でコロッケが評判でアタシの父もよく深酒の後にコロッケ土産に夜中に帰宅して翌朝コロッケが食卓に並んでゐた。もう半世紀くらゐやつてゐるかもしれない。大工町もコロナでキャバクラでクラスタなど続き夜の街禁忌と飲食店の営業自粛で閑散としてゐるどころか何軒も畳んでしまつた飲み屋が並んでゐる。そんな中で「青い灯」には昔と変はらぬやうに行燈が灯つてをり何十年ぶりかしら、で寄つてみた。高校生の頃とか遅くまでジャズ喫茶で飲んでゐて、こゝに寄ると父か商店会の旦那衆か誰かゐて、さうするとしめたものでゴチになつた。午後9時まではラーメンとコロッケ(か餃子)のセットが700円で酒も350円と良心的。酒が地酒で剛烈なのが良い。
カルメン=マキさまのLIVEである。水戸で、まさか疫禍にと驚いたが大工町から外れた砂久保にあるボージャングルといふライブスペースで1月に開催予定のライヴが県独自の何とか宣言で自粛で今日に延期されたさうで1月は知らなかつた延期の今日を知つて来た次第。子どもの時はずつと大人と思つたがマキさまはまだ辛うじて60代だつた。バックもスタヂオミュージシャンとして名の通つた方々。それにしても不思議なライブスペースで入口を入ると狭いバーカウンターと狭いフロアがありステージは?と思ふとバーカウンターの奥の狭い厨房?の上がステージで吹き抜けの店で狭い階段を上つた2階も靴を脱いで床坐りで格好の客席。吹き抜けを挟んでステージと客席が対峙してステージがまるで宙に浮いてゐるやう。