富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月十五日(木)晴。昨日眩暈あり電脳の画面など上下に波打つが晩に飲酒の頃にはすつかり忘れし症状が今朝再発。昼前に悪寒があり午後に検温せば摂氏38 度を越え身体も震え止まず。「もうあかん」と覚悟し午後遅く粥麺家に皮蛋痩肉粥と清粥の二碗購ひ掛りつけのC医師の診断所に参る。熱 は39.2度まで上がる。風邪に非ず何かウイルスと診断されC医師のところ通い三年目で初めて注射される。香 港で抗生物質はかなり投与されるが注射は珍しい。老人の高熱は命に拘る。食事はお粥、柔らかいパンなどだけに、との指示に「お 粥はもう買つて参りました」と答えてウケる。39度の熱で医者に笑いをとつて何になるのか。帰宅。注射と解熱剤で熱は晩には平熱に下がるが無理に下げたの であらう、体力の消耗激しく発汗止まず。時々起きては新聞、雑誌など読む。本当は今晩はひとりで外食の予定で早晩に寿司加藤に参り赤貝でもつまみに晩酌し 寿司を二、三貫つまみ他の客が入り始めた頃に「それじゃ」と辞してバーSの開いた頃に寄つて半時間。九時には帰宅して……などと目算であつたが世の中なか なかうまくいかぬ。
▼インターネットのプロバイダーNetvigatorから請求書届けばHK$1,288との請求に何かと思えば八月の日本でのローミングでHK$900余 も。自宅にてモデムであつたこともあるが、つい「つなぎっ放し」がいけない。
▼11月13日と14日にベルリンフィルが初めての来港。指揮はSimon Rattleなり。これに続き日本公演(こちら)で演目は一緒。サントリーホールでのS席 36,000円は今更驚かぬが香港の文化中心でS席HK$2,500は記録的な高値。慌てて電話で尋ねるが切符はS席からB席HK$1,600までがわず かに残りHK$1,200のC席以下は売り切れ。B席で3階の後ろ数列。音響の悪さと値段がつり合わず、で断念。香港の通常の世界的なオケより千ドル高く アイーダなどのオペラよりも高い。ベルリンフィルであつても、これで売れてしまふと「なんだこの値段でも売れるのね」で政府やジョッキークラブの援助が減 ることが心配。

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