富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

農暦二月十九日


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中国内地に比べ内地と香港間往来の防疫不便を昨日叱つた大公報、今日は早速、内地からの航路による帰港では隔離免除と。もう何か叱ればすぐに思ひ通りになることで効率よい社会が実現するわけだ。蘋果日報のトップ記事は三聯書店(中聯弁資本)が2015年に出版した『「佔中」透視』といふ「佔中」真相暴露本で民主派寄りのジャーナリスト団体が米国から資金援助で抗議活動扇動だとか誹謗中傷、その団体から逆に名誉棄損で訴へられ香港高裁が原告の訴へ認め三聯書店に25万香港ドルの賠償命令。三権分立のない香港で裁判所のこの勇気ある判決に驚くばかり。これがまた党中央政府の顔色伺ひで市役所の律政司から判決覆されたりしないものかしら。

今日、全人代常委で香港の選挙制度改正が決定される。元々の党中央の決定があつて、それを全人大で基本承認したあと常委が詳細を決定する政治の安定性。間違ひはない。それに比べ日本ではコロナ対策も遅々とする曖昧のなかで問題となるのが厚労省職員の深夜までの送別会で政府は霞ヶ関で職員の夜の外食調査が忙しくなり国会もそれで議論……。


毎日のやうに歩いてゐる大通りに面した商店街。南町3丁目は他の商店街の疲弊に比べるとまだ老舗も残り活性がある。そこの大通り北側の花壇がいつも季節の種々の花が咲いて目を楽しませてくれる。「よこすか」といふ花店があるので、そこが草花を提供してゐるのかもしれない。

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とある事務所で加湿器のあまりの奇抜なデザインに言葉もない。 何うすれば、こんな設計になるのかしら、の強国🇨🇳製。設計の段階で誰かがダメ出しをしないのが不思議。このセンス。まるで昭和40年代のNHK教育テレビの子ども番組に据ゑられてゐる科学装置のやう。ちなみにこれが動き出すと水蒸気が出て、2本のノズルの先の風向き調整のキャップのところに溜まつた水滴がノズル内部を降ることもなくダクトの外にポタポタと水漏れを始める。かうした商品を「色物家電」と呼ぶのだと友人が教へてくれた。

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水府の信願寺町に洋食「マロン」が開店したのは昭和30年代末だといふ。店名はMaronでマロンは栗のmarron(仏)ではなく阪急電車のマルーン(maroon)でもない。ハムカツなんて食べたのは何年も前に長野の景家屋台で以来かも。大工町の歓楽街の外れにあたり、すつかり酔客の姿もなくネオンも消えてゐた「夜の町」大工町が今晩、最近見たこともなかつた人出は年度末で送別会などあるからなのだらう。これでまた感染が多少なりとも拡大か。