富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

農暦五月初五。端午節。

端午の日は毎年のやうに快晴猛暑の印象あり。今年もその例に漏れず外出厭ふ日差し。明日久々に高座で午後まで慌てゝのネタ仕込み。外は肌を炒るやうな暑さ、ミニバスでジムに往きトレッドミルで走る。強烈な冷房で冷へ肩が凝るのだから現代はなんて不健康。夏空の下、肌黒く走り回つてゐたころが懐かしい。早酒。ふと何の記事だつたか007で、恐らく新作の宣伝か、いずれにせよ昭和42年の「007は二度死ぬ」で、これは日本を舞台にエージェントの丹波哲郎浜美枝も活躍で丹波が地下鉄丸ノ内線に専用列車がイカしたところ、冒頭は香港でジェームス=ボンドが怪しい女を同衾のところ殺される場面からのスタートで、何度も見た映画だが、その香港シーンの印象薄くApple TVで、そこから前半を眺める。テレビの前に座つてしまふと慣れたもので先週末の「ブラタモリ」のちばらき編、タモリ倶楽部、今週初の「マツコの月曜から夜更かし」見る。ブラタモリ鹿島神宮に始まり利根川渡り香取神宮、佐原で伊能忠敬、船で潮来へ。昔から下総と常陸に水辺を跨ぐ水郷は江戸時代に利根川東遷で明確な国境となつたが、それを明治以降の置県で「ちばらき」といはれると何らか違和感もあり。晩に端午節ゆゑ粽を頬張る。


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▼日本で高齢者による自動車運転暴走だとか政府元事務次官精神疾患の息子殺害とか。かうした高齢者絡みの悲惨なニュースが海外で報道されるのを見てゐると何とも忸怩たるものあり。米国でも新西蘭でも学校や教会など狙つた無差別殺戮などあり。だが若い者とかテロとか。寿命が無駄に伸びてしまつてゐることは致し方ないこととして高齢者に運転免許証の自主返納呼びかけるより「年寄りがなぜ自動車運転できぬと生活できないのか」を考へるべきであり、息子殺害にしても多少の精神疾患でも昔なら町中で「ノータリン」だか「アイツはアタマのネジが……」で少なからず居場所あつたものが「引きこもり」となりネットとゲーム三昧で親が面倒みるだけとなるのか。今更、自動車も要らぬ旧市街に向かひ三軒両隣りのゴミゴミした生活も復生など無理なのだらうが、老人が自動車を運転しなければならず引きこもりの子ども(それもとっくに成人してゐる)を老親が面倒みる日本社会の奇妙さ。「おもてなし」だ、外国人が大好きな日本、Youは何しに日本へ?と浮かれてゐる前に現実の日本社会の歪みに対応すべき。

香港政府公務員が同性のパートナーにつき婚姻者としての福利と税制上での優遇を異性婚同等にと求め4年越しの裁議で香港の終審法院が同等に認めるべき、と判決。この二人は(相方は英国人で)すでに新西蘭で同性婚が認められてをり裁定は香港で同性婚が認められておらず社会に未だ同性婚受入れに否定的な意見があつても已に海外であり同性婚が認められた二人が異性婚者と同等の受権ができぬことは不平等としたもの。同性婚可否といふ判断避けたところががスマートな、極めて常識的は司法判断。まさか香港政府、全人代常委に「解釈」求めんだろうね……。いずれにせよ中共同性婚どころか同性愛にすら「中国の特色ある社会主義」で許容もなきまゝ、少なくとも同性愛については「地下活動」が黙認されてゐるだけでもマシか「一国両制」で今の状況で香港にだけ同性愛者の権益、同性婚など認めるとは思へず。大陸のゲイが香港で同性婚なんて中共が許すはずもなし。