富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-03-29

農暦二月廿一日。曇。昨年調達のMacBookがデザインは美しいが書きまくりならぬ打ちまくりの迂生にはキーのストロークの浅さ物足りず指の関節が痛むほど。それと背面のアップルのロゴが、これがMacBookでは光らないのが寂しい。そこでMacBook Airと復縁。その背面の重要なロゴに「とらや」を貼つてしまつたのでMacBook Torayairだな、こりゃ。早晩に湾仔。芸術中心で家人と香港映画祭石井聰亙監督の1977年の映画「1/880000の孤独」と塚本晋也監督の1988年の映画「電柱小僧の冒険」を見る。いずれも初見。石井聰亙は何といつても1980年の「狂い咲きサンダーロード」で、この作品は19歳で「高校大パニック」を撮つた翌年の作品で3浪目の予備校生の悶々とした日々と発狂を描く。それだけ、といへばそれだけの青春。後者はストーリーは如何せん幼稚だが、これが翌年、あの「鉄男」へと化けるわけで、鉄男の世界への片鱗が随所に現れフィルムの時代によくぞここまで特撮ならぬ実写での手間ひまかけたと感嘆。この監督が昨年「野火」を撮ってゐる。
民進党発足も昨日の1面トップは千葉の少女誘拐で少女保護、犯人逮捕に押し切られた感あり。その中で東京新聞は千葉のこの事件は社会面に留めたのは見識。この3月にこの容疑者が卒業した千葉大学はこの容疑者の卒業取り消し検討って最高学府たるものが発想がそんな稚拙だからレスラー大臣に「君が代」斉唱とかでインネンつけられる。毎日新聞(余禄)がこの事件取り上げたものゝ柳田國男神隠しの話から神隠しと人さらひの曖昧へと話を進め感心したが最後はいきなり「少女とその家族のかけがえのない歳月を奪い去ったのは、いったいどんな魔物だったのか」といきなり「おい/\カルト系か、余禄子は」の展開で、更に「その正体をしっかり見極めねばならなぬ現代の捜査である」と警察にまで発破をかけて何するのだ、毎日新聞さんよ。
▼安保法施行伝へる報道で日経が一面トップで曰く「歴代政権が憲法9条の下で禁じてきた集団的自衛権が使えるようになり戦後の防衛政策は大きな転換点を迎えた」。「歴代政権が憲法9条の下で禁じてきた」集団的自衛権が単なる法律の施行で「使えるようになった」ことに日経さんは何の疑問もないのか。立憲主義とは何ぞや。