富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

本土派宣言

fookpaktsuen2016-03-16

農暦二月初八。連日高温多湿の曇り空で香港の春らしいといへば春らしいが今年は低温で連日、朝は摂氏14度くらゐ。小雨。今年は1月の観測史上最高の雨量266.9mm記録。例年の10倍以上の降雨。天文台は早々と今年の年間雨量は最大で3,100mm超へと発表。それでも過去最高の雨量は1997年の3,343mmで確かに変換のあの年は7月1日迎へた夜中から未明にかけても豪雨だつたが本当によく降つた年。今となつてみれば、否、7月1日の午前零時に深圳から真夜中の雨のなか人民解放軍の兵士たちがトラックの荷台に乗つて入城して来た時から「悲しみの雨」だつたがか。帰宅途中のMTR站でホームからエスカレーターでコンコース階にあがると、上り口のところでオバサンが改札外にゐるオヂサンと立ち話しており退勤ラッシュ時でエレベーターはそれでなくても高速で多くの客を運んで来るのでオバサンが邪魔で危ないくらゐ。しかも改札の内外を隔てる棚の上に20cm四方の陶製タイルを置いてサンプルなのだらう、内装工程の打合せ。オバサンにしてみればどこかに行く途中で改札口を出ず運賃ケチってゐるわけだが、そこでの雑談や商談、商品受渡しが香港は頻繁。あれを禁止でいないものか。
▼公民党が創立10周年で「本土派宣言」発表。まるで中共に「香港独立」ではないが喧嘩売るやうなもの。一国両制が蝕まれ香港の中共化懸念されるなか公民党は一国二制度の徹底と香港の自治、民主主義を守る立場の決意表明だが公民党といへば行政長官選出について基本法45条*1関注組としてリベラル派弁護士らが集まり、当時、まだ反中共色の濃かつた民主党に比べ柔軟な姿勢に中共もある程度の期待をしてゐたが公民党結成後は中共のあまりの法治感覚欠如に反中共の強硬姿勢見せ今では民主党より左派。それでこの「本土派宣言」である。
中共習近平を「中国最高領導人」と称すべきところ記者が誤つて「中国最後領導人」と打つて出稿してしまひ記者二人は失職。香港でATVが江沢民死去と誤報流してもお咎めなしだつたのは一国両制での幸ひか、あるいは近習平政権下で「もう過去の人」だからか。

*1:第45條:香港特別行政區行政長官喺當地通過選舉或協商產生,由中央人民政府任命。行政長官嘅產生辦法根據香港特別行政區嘅實際情況同循序漸進嘅原則而規定,最終達至由一個有廣泛代表性嘅提名委員會按民主程序提名後普選產生嘅目標。