富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

思はず「富ママ」になつた晩

fookpaktsuen2012-06-02

農暦閏四月十三日。午前中から差し向けられた自動車で元朗、空港、市中外周り仕事。午後遅く山頂の某氏邸にてパーティありZ嬢と末席を汚す。終わって山頂から中環に下り05年のChateau de Fonbel購ひ鏞記。奈良(といつても数ヶ月前にニャゴヤ転勤の)T氏夫妻と子息R君と会食。少し癇癪起こしてゐた二歳一ヶ月のR君だつたが持参のベビーブックのシール貼りで遊んでゐたものの今一つ上手くいかぬところ遊んであげたらヤケに彼に気に入られてしまひ何が琴線に触れたのか、恐らくあたしの年季の入つた「シールをノートに貼る」巧みの技かしら、彼が夢中になり遊び始め更に子どもって凄いと思ふがみる/\上達して高度な遊びへの展開あり。表情もかなりご満悦で、その子ども相手の上手さはご両親驚くほどで、思はず尾木ママならぬ「富ママ」名乗る。これで子どもを抱いて先代萩で政岡でも真似てみたいところ。
蘋果日報が昨日(六月一日)に副刊名采で大幅な模様替えあり。A冊(本紙)の「蘋果樹下」が副刊名采の冠となり筆者も昨日が白先勇、今日が劉紹銘と大家が続く。その下に右は左丁山で左は陶傑。で真ん中に尊子の一コマ漫画。この模様替へは明らかに長く蘋果副刊の看板連載随筆だつた蔡瀾先生休筆によるもの。蔡瀾先生、香港四大才子之一、黄霑が亡くなり金庸、倪匡が休筆したなかで唯一、健筆誇り、その天性の才は格別。されど旅行導遊」業始めたあたりからは鳥渡。何か書いて間違ひ指摘されると「老人だから」で「これでいいのだ〜!」では困つたもの。だが無くなるとやはり寂しい。
朝日新聞の論壇時評が面白い。かういふのが読めるのがやはり新聞だ、と思ふのだが。何が面白いか、って高橋源一郎先生が二ヶ月目?か。これを読んだら面白いのだが昔、見田宗介とか本当に六ツかしいのを一生懸命読んで、それでもよくわからなかった時代を思ふと今はなんてコミカルな時代なのかしら。けしてイケナイことだとは思はないが。