富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月廿七日(火)朝、五時半くらいに目覚め何気なくテレビつけると亜州電視で「人在 江湖」の連続ドラマの再放送中。思わず見入る。実に傑作。まだ若い周星馳など出ていたはず。老人の早起きで得もあり。早晩にふとトラピスト修道院の麦酒Chimay飲みたくなりQuarry BayのEast Endに寄る。深みに嵌るのが恐いがきちんと味わいたい、と思いまず青瓶から赤瓶、白瓶とじっくりと深みのある味からあっさりに飲み比べ。三種とも当然、 甲乙つけがたし。帰宅してドライマティーニ。鱸の粗煮など食す。菊正宗。NHK歌謡コンサートなる番組見る。男の哀愁、だかがテーマで内容はどうでもいい が演歌であるとかムード歌謡、恐らく大阪万博あたりを境に「ダサくなつた」と思えてならず。それにしても演歌はなぜ傷心で「北へ」旅するのだろうか。南に 行けばいいのに。なぜ北海道は舞台になるのに、タイを舞台に「肌にまとわるドリアンの匂いもつらい〜」はダメなのか。「まえも見えない雪つぶて」を「まえ も見えないスコールの〜」で金子光晴でもいいと思うのだが。でもどうしても「北へ帰る人の群れは誰も無口で〜」が南へ帰る人はみんなおしゃべりで明るそう だから演歌にはならないのかしら。寝酒にMacallanで明らかに飲みすぎ。だがどの酒も実に美味。ところでChimay麦酒のHPに日本語で「知識と 醸造される麦酒は知恵と味わわれる」と格言あり。意味不明。Una cerveza elaborada con saber se toma con sabiduria.で「叡知に基づき醸造される麦酒は智慧とともに味わわれる」で納得。
▼日本のある知人からいただいたメールに香港鼠楽園での大陸からの観光客のマナーの悪さについて言及あり。なぜ知つているのか=日本のマスコミがその悪習 をば紹介する由。事実は事実だが日本で放送される「だから中国人は」と偏見となる。鼠楽園といへば今度は韓国ソウルにも開園計画中。鼠天下もいつまで続く か営業に欲出して鼠楽園がウケるのはどうせアジアだけ、と開き直りで各地に小ぶりの鼠楽園建設。だが米国だの東京だの、なかなか行けぬから期待も感動も大 きなわけで、そうあちこちにできれば鼠の市場価値下がるだけの気がするが。どうせなら平壌に鼠楽園建設し米国帝国主義文化が如何なるものか北朝鮮人民に見 せることもありかも。
▼宗教の信心とは大したもの。立法会議員の広東省視察で、あれだけ中央政府に従僕なる行政長官Sir Donald敬虔なるカソリックにて広州にても宿泊先のWhite Swan Hotelから月曜日朝、沙面の天主教路徳聖母堂に参拝し祈祷。民主党元代表の李銘柱も同行。中国政府にしてみれば何かと面倒な対カソリックの関係で Sir Donaldがわざわざ視察旅行中に教会で祈祷はけして嬉しいことに非ず。
マカオ特区第3回の立法会選挙。投票率は58.39%。直選12席と間接選挙10席の計22議席のうちカジノ業界代表が7議席とさすがマカオ。7人のう ちにはカジノ王Stanley Ho氏の四番目の妻・梁安?の初当選も含む。民主派の民主新澳門から呉國昌が投票総数13万票弱のうち23,472票でトップ当選。民主新澳門はもう1議 席獲得。澳門の場合これに行政長官が任意で指名の7議席が加わる。当然子飼いばかりの人選で澳門の政治的安定が図られる、か。
▼北京の地安門西大街71号に香港特別行政区政府駐北京辧公室が完成。四合院の建築多く残る一帯でこの辧公室も四合院ふうのかなり凝ったつくり。で当然 HK$八千七百万ドルも費やし建物完成してもまだ立法会で正式に支出は承認されておらず。

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