富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2003-07-27

七月廿七日(日)快晴。昼すぎまで浜辺にて週刊読書人など読む。光文社より江戸川乱歩全集全三十巻八月より文庫にて刊行と知る。吉報なり。午後ジムにて筋力、拳闘の鍛錬各々一時間。今宵の夕暮れ美しければ惚れるほど(写真)。晩に土用の丑と鰻丼。『神聖喜劇』ようやく第一巻読了。遅読もあるが一行一行深重にて文字を追いつつ意味噛みしめつ気がつけば目は文字追うを止め何か考えていたり思考停止に陥ったりの連続。昭和といふ時代にこれほどの小説が出ていたことに驚愕するばかり。
▼25日に親中派の御用団体・工聯会主催せし保安局長葉劉淑儀の送別いわば支援大会にて葉の宣ふに23条立法にといては何度か自らの態度に欠佳ありとて何れにせよ自らは中国人にて「愛国是天性天生」と。浅学。君子とて愛国の念天性に非ず。愛国とは後天性の政治機構と権力に対しての観念にていくらその政治権力愛しむ葉といへ生まれたばかりの赤ん坊の頃はあんな憎たらしくもあるまひに。人は育つなかで政治性思い知らされそれを恨むかこよなく執着するもの。葉はあきらかに自らその渦中に入り権力弄ぶことに興奮感じたる人。その権力との自慰に巻き込まれるは我々にとつて迷惑千万。