富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月廿六日(土)台風過ぎて不安定な天候続く。朝曇りにてこれ幸いと裏山を登り走り始めれば空は晴れ暑さ極まり心拍数は普段なら二三十分も走れば安定するものが155まで高まるばかりにてこれは身体に悪しと6kmほどで早々に切り上げる。マンションのプールにて一泳。水泳の世界選手権にて北島が平泳ぎにて世界新記録にて二冠制すが昨晩のNHKのNews10にて北島君の泳ぎを分析、平泳ぎの場合、足を縮めている時が水の抵抗受け進み遅くなるそうでストロークを少なくし水の抵抗を抑えスピード上げたと説明しており、それを実践してみるが身体伸び切ったままでちっとも前に進まず浮いているばかり(笑)。オリンピックだの世界選手権だのの後はそれに影響受ける素人少なからずプールでもどう見ても一流選手風のダイナミックな泳ぎを勝手に想像し実践してみるトウシロウの可笑しさ。午後ジムにて一時間鍛錬。中環の香港図書。2004年版のFilofaxすでに出まわる。香港大学の図書館。中環に戻りFCC(外国人記者倶楽部)に立寄り。晩に銅鑼灣はExcelsior HotelにてZ嬢と待合せ伊太利亜料理のCamminoに食す。ホテルは外来の人多くかなりの人出、SARSからの復活に驚き、この香港なる街の強さ感じ入る。Pomino Biancoの00年は杯がすすむがBarbera OutinのAbrate01年なる赤はいただけず。このCammino、小さい料理屋にてそこそこ評判であるが一度も訪れる機会なく今回初めて。確かにホテルの伊太利亜料理屋にしては気さく、味もまぁまぁ、客もよく入り盛況。ただし酒水の値段は一流にて前述のPominoを一瓶HK$298、Barbera Outinが一杯HK$70、それに珈琲HK$35と確かに美味いエスプレッソがdoppioにてHK$55にて税込みではHK$500越えてはSabatiniより高し。仙台にて夜半より今朝に二度震度6地震あり。久が原に住まふ畏友T君に余のサイトお目にかかりT君かなり熱心にご覧になっているようでこそばゆひ思ひ。T君より非公開なる彼の日剰を二日分ほど拝見するがその素養溢れる内容に余は拙文公開することに恥じ入るばかり。T君より余がいつぞや五代目歌右衛門最後の舞台を国性爺錦祥女と綴りしこと誤りで桐一葉黒書院の淀君と指摘あり。T君の電文に「マッカラン独酌の酔いに」とあり同じ頃に余もマッカラン独酌しており、この友情に破顔一笑
イラクへの自衛隊派遣となるイラク復興支援法案参院外交防衛委員会にて与党審議打ち切りの暴挙で強行採決し可決、続く参院本会議に緊急上程され可決。野党は小泉内閣不信任案を共同提出し民主党菅君気勢上げど数の論理には逆らえず自民党過半数の議会において公明党に突然の反旗翻すを期待でもせぬかぎり自民党の勢い止めることできず。総じて、国民が自民党選んだ結果のこの過半数にて、公明党支持する諸君も結局は対抗勢力にならず自民党の強権支える役割ばかり、ここまで安定せし政権にてなら何でもやりたい放題、それを許すは国民の選択の結果。イラク法案での自衛隊派遣に反対の国民過半数を圧倒的に超えるそうだが、結局、自民党に投票したことは自衛隊派遣することで、この大きな矛盾。それではほかに自民党に投票すべき理由でもあるのかといえば景気回復もできず、つまりは「小泉さんなら」の如き思慮浅き愚考にて国民の過半数は何も考えておらぬ、ということ。それを阻止できるだけの野党もなく、ほぼ一党独裁。しかも中国共産党であるとかシンガポールの官僚制といった優秀なるテクノクラート集団に非ず、この日本の一党独裁においては優秀なるテクノクラート自民党にて少数にて、その多くは所詮、国政など理解できぬ田舎漢の利権屋か「家業」継いだだけの凡々息子ら、彼らが数あれば基地外に刃物、「我々の世代が日本を変える」だのと気勢上げやりたい放題。最低。
▼岩波の『世界』にて「韓国からの通信」長く連載した「T・K生」は匿名にて、文芸春秋『諸君』だのはこの韓国人が実は存在せず『世界』が韓国独裁を非難(=北朝鮮評価)するための「でっち上げ」でTK生は実は『世界』の安江編集長ぢゃないかなどと憶測されもしたが(でっち上げといへば山本七平のイザヤ=ベンダサンも懐かしいかぎり)日本に長く滞在した韓国人神父がこのTK生であると名乗り上げ日の目を見る。朝日ばかりか日経もこのニュース取り上げるがいったい何のことかわからぬ読者も多かろう。『世界』がマスコミに取り上げられるなど珍しいこと、次は『世界』廃刊か、とふと想像。