富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月二十三日(水)台風接近。訪港中の英国首相ブレア君明日離港の予定が台風にて香港に足留めくらっては東亜歴訪中断して帰国すら望む世論に立ち向かえず予定切り上げ本日午後離港。短縮された日程にても英国に多く投資せし李嘉誠君へのご挨拶は避けられず大英帝国の首相たるものがたかだか一企業の本社訪れ李嘉誠君に謁見。ブレア君の帰国が半日以上早まり台風も英国世論の怒りの如し。午後台風警報1号が3号に上がる。早々に帰宅。飲み始める。晩にNHKのニュース見ていれば、イラクにて米軍狙った攻撃多く米軍兵に死傷者が増えています、と。強盗が盗みに入った家の者に反撃されるを強盗の側から災難と見るが如し。台風接近続くが雨風なき曇天、天気悪化せず、明日は台風警報8号発令とサバ読みしての深酒を後悔しつつ明日のんびり読む打算が危うくなり溜まった新聞読む。
▼香港の立法会にては夏休暇前に議会も終盤迎えているが継続審議の23条立法にて最も悲惨な光景は保安局常任秘書長(署任)の湯顯明にて、かつてゲシュタボ葉局長君臨せし折は葉の威光背に言いたい放題で過言癖あるのか「23条反対は少数」などと宣ひ天安門事件での北京政府の発言人務めた袁木に喩えられ「香港の袁木」とまで云われたが葉局長の辞任(事実上の失脚)により立法会審議などで反対する民主派の矢面に立たされ彼を守る者などおらず孤立無援とはまさにこれ。そもそも保安局代表するほどの器に非ぬ小人物にて立法会での答弁見れば表情と仕草に明らかに神経性疲労あり。本人の健康福利の為にも更迭すべし。
▼劉健威氏が信報の連載にて蘋果日報に掲載された、民主派として活躍目立つ梁家傑氏(大律師公會=法廷弁護士会前主席)非難した文章を逆に非難。その元の文章は「84年の高山大会にてアンタは何処にいた?」と、梁家傑氏がいくら民主派を気取るも香港の民主化運動の記念碑たる84年の高山大会(この集会が土瓜湾の高山劇場にて開催されたことからこの名あり)にすら出ておらぬのだから民主派を名乗るに価せず、という趣旨だそうで、それに対して劉健威氏が84年の高山大会に出ておらぬ者が民主を語る資格がないなどという発想ぢたいが権威主義にて、50万人デモあり民主だの市民パワーなどの威厳高まったと見るとすぐさまこういった陳腐なる発想の輩現れることを非難。御意。理想に燃えた共産主義者が政権奪取して異常なほどの権力者となる様は『ドクトルジバコ』だの中共幹部の失態みれば明らかなこと。
産経新聞読む珍重なる築地H君より。今月上旬に北京で日本人女子留学生にセクハラの結果、中国当局から国外退去処分を受けた中国人民大学の日本人教授が社民党の元幹部党員で本人の履歴書には土井たか子党首の元秘書とあり社民党の対中政策の実質的な相談役だった、と産経新聞この時ぞとばかりに社会党潰しに躍起。本来、産経の敵(=中共)追われし者は産経庇護すべき?、そもそもセクハラなどといふ概念こそ「産経的には」自由だのジェンダーフリーなど「行過ぎたフェミニズムに基づく誤った主張」なのではないですかね、とH君。御意。
▼新聞見てMont Blanc社が評価高い万年筆に留まらず皮製品だの眼鏡腕時計の類まで手広げて遂に男性化粧品まで。たかだか万年筆屋のこの暴挙。結局はコストかかるばかりで大した売上げ期待できるまひに。本来その家業に精進すべきところを色気見せその質落とすは本日DMにて届きしMandarin Oriental Hotel香港のかつては心地よき酒場Chinnery Barが同じ轍を踏み数年前より食い物供して売上げ増進図り(昔から頼めば何でも食堂より運んだがけしてそれを商売とはせず、あくまで腹空かした客への便宜にすぎず)今では名もThe Chinneryと酒場の名を払拭。ますます足遠のくばかり。
▼本日のSCMP紙に記事あり董建華の任期2007年の半ばまであるが辞任せずとも早ければ2005年末には満期退任の可能性もあり、と。何かと思えば董建華、その実力は乏しきところ休暇もとらず業務に明け暮れるは事実にて50数日ある年休のうち毎年数日しか消化せず今年夏も梁錦松と葉劉淑儀の辞任にて多忙極め年休返上の見通し。このままいくと貯まりに貯まった年休を全て消化すれば2005年末より2007年7月1日までの有給休暇となり、必然的に後任の就任が早まる、と。ここまで書かれてはもはや罵倒するにも哀れ。