甲辰年十月十七日。摂氏13.7/24.2度。何なのかしら、この暖かさ。
万作の会「狂言ござる乃座」リアルな「釣狐」圧巻の萬斎:朝日新聞
この評を読むにつけ十月は野村萬斎〈釣狐〉の舞台逸したのも残念なことだつたが本日の万作師こちらも都合つかず。
今年の正月は大阪(大槻能楽堂)で観世清和、銕之丞と大槻文蔵の翁に万作家三代の三番叟といふまことに結構な舞台を眺めることができた。万作師は舞ひのあとかなり息があがり静かな会場に師の呼吸の音が響いてゐた。いま野村万作の世界を萬斎、裕基と三代にわたるところまで同時に共有できるとは何とも至高なかぎり。万作師の三番叟はこの狂気の時代にあつて素晴らしき世界への回帰(未来への回帰も含む)を祈る懸命な夢そのものだらう。
ちなみに本日のこの万作〈翁〉は翌朝(18日)のNHK「おはよう日本」朝5:40台で報道あり(NHKプラスで暫時視聴可)。
狂言師の人間国宝 野村万作さん 芸歴90年の記念舞台 | NHK
万作師曰く「若いときの芸の基本になるものをもういっぺんやってみて自分を激励してやりたい」。映像で垣間見ると松田先生の笛の音もほんとうに素晴らしい。万作狂言のそれどころか本日はG1(マイルチャンピョンシップ)も昨日さっと予想だけ済ませておきながら本日、昼前から慌たゞしく(休日診療の当直医が緊急のオペに入れず急きょ代理となつた)馬券買へず。1番人気は昨年のエ女王杯優勝のブレイディヴェーグ(ルメール)で2番人気が昨年のこのレース優勝のナミュール(デムーロ)は香港マイルとドバイターフ2着で今年6月の安田記念も2着である。英国から先月のQE II Cup優勝馬のチャリン(ムーア)も参戦で3番人気。どれが来てもおかしくないのだけれど昨年のこのレースでナミュールに差されて2着のソウルラッシュ(団野)は(先週のエ女王杯のスタニングローズではないが)京都では4月のマイラーズ(G2)で上がりの時計が34.6秒。このソウルが4番人気で、これが来たら面白い……とまで予想してゐたのでソウル単勝の馬券に張れなかつたことが何とも口惜しいかぎり。
この季節、窓ガラスを通した日差しに普段着の衣料が何ともきれいに映る。
陋宅も住んで4年余になるとだいぶ「生活感」なるものが出てしまつた。
三笠宮百合子妃逝去。百壽。地元紙(茨城新聞)の記事に茨城の旧堺町(坂東市)にある障害者支援施設(慈光学園)を三笠宮夫妻が訪れ……といふ記事あり。なぜにこの施設を訪問か。こちらの経営は万蔵寺によるもので万蔵寺は真言宗豊山派で万蔵寺の先代住職(中川祐俊、1913〜2005)は豊山派管長、総本山長谷寺化主も勤める高僧。では三笠宮とどういふ接点があつたのか。三笠宮といへばオリエント学者だが京都で天皇家に縁ある泉涌寺にあつて戦後その維持を図る御寺泉涌寺を護る会の初代総裁が三笠宮。さうした真言宗のネットワークで中川祐俊管長は三笠宮の知遇を得たのかしら。
▼兵庫知事選挙で前職で県議会知事不信任案可決され知事失職の斎藤何某がヿもあらうに知事選で当選。米国でトランプ容疑者が米国総統に選ばれる時代なのだから斎藤某の知事返り咲きに今更何も驚くまい。だがやはり気になるのはマスコミなど信じず(といふか読めないだらう)ネット上のSNSに流れる根拠なき流布がかうまで信頼寄せられる真実とされ選挙での投票先決定に大きな力にならうとは。