富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

農暦正月廿四日

農暦正月廿四日。薄曇。燈刻、官邸から尖沙咀に行くのに同行のS君がUberで行くといふ。金曜の夕方からなんて道路渋滞で金鐘まで行つてMTRで行けばいゝのにS君のおごりだといふのでUberに乗つたが案の定、紅磡隧道大渋滞で尖沙咀まで1時間。料金もHK$250くらゐチャージされてゐるのでは。尖沙咀の元気一杯居酒屋。尖沙咀のミラマモールといふ好立地=家賃高なのに料理価格は実にリーズナブル。「夢嬉」といふ焼酎が「無料」なのだ。K貿易のご厚意で宮崎産の謂はゞオリジナル焼酎で開業10周年の時に無料で焼酎お振る舞ひとされたものが好評で期間限定の筈がもう7年も無料。酒代で稼ぐのが飲食店の基本なのに無料で焼酎を出してしまふといふ同業他社から見ても奇跡の経営方針。毎晩ウォークインの待ち客がゐる繁盛。今晩は暖簾潜ると盛り澤山の野菜や果実がディスプレイされてをり何か?と思へばヤマト運輸とのコラボで日本の産地直送食材使つた試食イベント。

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トマトや菠薐草など美味。Uberの強烈な冷房で身体冷えてしまひ鍋と決め込み豚しゃぶも食べたが、それでも一番美味しかつたのは同行のS君お勧めの「チキン南蛮」で、これは白飯で食べたら実に美味。

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帰宅で乗つたミニバスで隣にハノイでの米朝首脳会談終へた金正恩委員長がゐて驚く。

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▼トランプ氏指示で「10年で500回脅迫」元側近証言 https://t.co/mnv1h8Yu19 日本なら官僚はさしずめ「安倍政権になって6年で500回忖度」だろ。これを揶揄して築地H君曰く「やはり日本の官僚は世界一優秀、いちいち指示を出すまでもないから証拠も残らない」。厚労省の調査疑惑でも一切、知らぬ存ぜぬ。H君続けて「暴対法だとヤクザの親分は具体的な指示命令を立証できなくても共同正犯で立件できるのに」と。確かにそれに比べると永田町は超法規的。仁侠のヤクザどころかまさに暴力団

(要旨)「日本人はプラグマティスト」で絶対平和主義を信奉していたわけではない。9条への支持が高まったのは敗戦直後ではなく1960年代以降で、それは自衛隊日米安保が定着した時期だった。つまり国民の多くは「9条は『存在しても国防上の実害がない』」から支持したのであって法的な整合性に深い関心はなかった。またそれは、自民党政権の方針とも合致していた。
敗戦時に11歳だった評論家の田原総一朗は若い頃、無謀な戦争の総括さえしていない「偉い大人たち」が、声高に「日本の自立」や国家理念を語るのを危険だと考えていた。その彼が共感したのは、憲法自衛隊の矛盾を承知のうえで9条によって自衛隊を「戦えない軍隊」に留めていた自民党ハト派の政治家たちだった。
国民の多くは憲法自衛隊の矛盾を承知のうえで理念や法的整合性よりも実利を優先し平和と繁栄のために憲法の有用性を評価していた。
冷戦が終わり戦争体験世代が減って状況が変わったという。かつての日本には戦争体験から発した「不文律」があったが、それが壊れてしまった現代では自衛隊の任務を明確化する「立憲的改憲」が必要だという主張がある。
憲法をよりよくするために「自由に話せる時代になるといい」といっった意見は立場をこえて多いようだ。安保法制を批判する憲法学者も、憲法改正を支持する元陸将も、集団安全保障と国際主義を支持する学者も「国民的な議論が足りない」という論旨では一致している。
憲法を改善する可能性を語り国家の基本方針を議論するのは危険だと考えられていた。戦争の記憶が生きていた時代には、そんな議論をしなくとも「不文律」としての憲法評価もあった。だが今では憲法や「国のかたち」を再確定するために自由な議論が必要だと多くの人が感じている。
それに異論はない。9条だけでなく他の憲法上の論題、例えば同性婚地方自治なども論じていい。タブー視されがちな天皇憲法上の地位も「国のかたち」の議論には欠かせないだろう。
冷戦が終わって30年、憲法が制定されて73年になる。世界が変わり世代も変わったいま「国のかたち」を再確定する議論は大切だ。たとえそれが一昔前ならタブー視され「非国民」扱いされかねないテーマだったとしても。