農暦九月十三日。朝七時に陋宅を出て香港站からエアポートエクスプレスで空港へ8時に着く。フライトは11:15だが乗りたくもないUAは搭乗開始は1時間前ださう。空港のチェックインカウンターではUA便=米国行きなので手続き前に旅行目的や滞在先、荷物についての質問あり答へる方もうんざりだが質問する職員も興味もない仕事でストレスたまりさう。その問答のおかげでカウンターの職員が少し暇。チェックインカウンターの職員の無愛想は特筆すべき。地元者なのだが完ぺきにUA化(悪い意味だが)してゐる。預け荷物でかつて20kg制限なるものがあつたが最近23kgになり+αはサービスなのだと勝手に思つてゐたが23kgが50lbsなのだと初めて気付く。通関。Amexのセンチュリオンラウンジなるものが1ヶ月前に開業ださうで米国以外では初。場所はゲート60近くでPriority Clubの占有面積が半減で、そこにこれ。Amexのプラチナと黒卡専用なので混雑もしてをらずバーカウンターはなかなかだが何より大切な椅子が貧弱。隣がUAのラウンジなので、そちら覗いたら大して混雑もしてゐないので、そちらに移り朝食。搭乗はゲートに飛行機が接岸してをらず。それ待ちの間にこゝでも係員による搭乗者問答。うんざり。飛行機を着岸させてをかないのも何かしらセキュリティ上の理由なのかしら。今朝のニュースで紐育の曼哈頓で「神は偉大なり」のトラックが歩行者に突っ込んで8人死亡だとか。11:15発予定でON TIMEのまゝ11時に飛行機着岸して、それから貨物やケータリングの積み込み始まり。出先でメールチェックは嫌だが通常のやうにメールが多くないのは、つまりは自分がメールを送つてないから返事がこないので、つまりこれからできるだけメール発信を減らすやうに心がけるべきか。搭乗の列に並ぶと三度目の問答。そしてボーディングの間際でもう一度手荷物チェックして搭乗。狂気の沙汰とはまさにこれ。機内でアタシの前列の乗客は明らかに公安。目つき、所作も違へば持つてゐるスマフォが衛星電話対応のプロ仕様。こんなことする前に311やマレーシア航空機二機行方不明の真相究明(といふようり真相発表か)することがあるだらうに。紐育乗り換へでボストンに向かふ品の良い伯父さまなどティファニーのとてもきれいにリボンの結ばれてゐる贈答品を無造作にもリボンを解き中身確認され気の毒。紐育まで15時間余のフライト。アタシにとつてはこれまで香港⇆倫敦が最も長い渡航であつたから、これが最長。機内は冷房がきついのと米国の航空会社らしい粗いサービスが気になるものゝシートベルトサインが出てもアナウンス1回だけで服務員が見て回るわけでもなく幸ひにも大人の物静かな乗客ばかりで機内は静かでありがたい。何よりも強国人たちの不在が幸ひ。トイレを皆さんきれいに使ふのが立派。びちゃびちゃに汚れてゐない。30数年ぶりでマックス=ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫、大塚久雄譯)読む。30年前は「読まなければならないのだらう」で読んだつもりでゐたが内容は解説本や他者の解釈頼りだつたが今回読んでみて内容がすとんと肚におちる。老化で思考力低下気になるが、まだ読書の集中力はあるやうだ。15時間のフライトで紐育のニューアーク空港着が当日の15:10ではまだ/\長い一日が続く。うんざりするほど長いイミグレの列に並んでゐるとテレビモニタのCNNのニュースが曼哈頓でのトラックによるテロにつきホワイトハウスの反応を流してゐる。台北桃園空港も恐れ入谷の鬼子母神、1時間近くかけて入境審査通過。荷物は当然のやうにすでに回つてをりプライリティなど意味もない。空港を出ると16時半。毎15分に1本のエアポートエクスプレスバスを待つが30分近く待つてもバスが来ず今更で空港電車でNJトランジットの空港駅まで行き15分ほど待ち(こゝまでで飛行機が着陸してから2時間!)で電車に乗り40分ほどでPenn站へ。これに比べたら時間で動けるのだから成田空港など超便利にすら思へる。ちょうど帰宅ラッシュ時間でPenn站はとんでもない人混み。34丁目から紅色メトロに乗りブロンクスに渡りHoyt街へ。地下鉄のあの埃臭さと各所の小便の悪臭、あの騒音、無表情な乗客その何もかもが昔のまゝ。外はそれほど寒くもない摂氏15度。シェラトンのセコンド、Aloft NY Blooklynに投宿。フライトの中でほとんど寝てゐないので徹夜したやうな疲労感のなか旅荷を解き近き近くの再開発でできたばかりの消費場所にあるフードコートでケバブ頬張りオーガニックスーパーのTrader Joe’sで食料品買ひ宿に還る。晩10時半に倒れるやうに寝ると半夜三更に正午の香港からアタシが出かけたのを本来知つてゐる人から詰まらない用事で電話あり起こされてしまふ災難。
@fookpaktsuen: 世道人生:黨外無黨,黨?無派 - 李怡 URL
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