富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-12-12

農暦十一月十四日。連日の快晴。早晩にO氏と鵝頸橋近くのThe Jockeyでハッピーアワーの後、鵝頸橋の鍋屋に向かひ土曜日に撮影同行した写真家T氏ら六名で二時間食べ放題、啤酒飲み放題で鍋をつゝく。香港ではディープな鵝頸橋下の公衆トイレが改装したので記念の会(意味不明)。改装前同様、その公衆トイレ前で記念撮影は通行人から怪訝な視線。そりゃさうだ。バーSで半夜三更まで飲む。
▼先週金曜日に行政長官CY梁再任断念発表されてから香港の政治の動きが慌ただしい。土曜日にはNo.2の政務長官戦出馬示唆。昨日の次期行政長官選挙委員会選挙(選挙人選抜)では良心の呵責か投票率が上がり、これまで実質的に北京欽定の行政長官選挙では蚊帳の外だつた民主派寄り選挙人が地滑り的圧勝。そして本日、財政長官辞職で出馬表明。この他にもリベラル派元裁判官は既に立候補表明しレジーナ葉劉淑儀など憲制派の出馬も予想され混乱。香港政治専門のK教授曰く「北京が仮にunder controlと叫んでもメルトダウンしてるような状況」。北京的にはCY更迭は更迭として、それならそれで「民建聯が中心に」とか香港特区政府のCYを除く長官らがちゃんと「反政府派を勝たせないやうに」で「自分たちで候補者を精査するくらゐの力量はないのか」と嘆いてゐるはず。結局「さういふ政治的度量も香港にはないのか」と呆れてゐるか。もともと中共の「身から出たサビ」なのだが。
朝日新聞(人生の贈りもの)わたしの半生で輪島功一さんが袴田事件の冤罪について語つてゐる(こちら)。

東日本ボクシング協会会長だった2006年、「袴田事件」で死刑が確定した元プロボクサーの袴田巌さんの再審開始支援を本格的に始めました。)
世界チャンピオンの時から袴田さんのことは聞いていた。かつて、いろいろなジムの会長さんも行動したらしいですよ。でも、うまくいかなくて、やめちゃったらしい。それを聞いたから「ようし」と行動を起こしたわけよ。
(事件があった静岡県にも行きましたね。)
集会や署名活動で、随分行ったよ。東京の後楽園ホールでお客さんに協力を呼びかけたり、最高裁に再審開始を求める要請書を出したりね。静岡の警察の偉いやつに「袴田さんはどうして死刑にならないんだ」と言った。「本当は死刑じゃないから、できないんだろ!」って、悪い口を使ったんだよ。そうしたら「いやいや、まあ」とか言っていた。
(同じボクサーとして、熱い思いがあった。)
司法関係のやつにも「犯人じゃないの、わかってんだろ?」って聞いたら「ボクサーだから、やったと思う」と平気で言うんだから。先入観だよ。「ボクサーは馬鹿なのか。学歴はないけど、馬鹿じゃない。冗談じゃない!」と、けんかしたんだよ。
(袴田さんは釈放され、その活動も実りましたね。)
そう思うんだよね。俺らが頑張ったことがね。結果が出るまでに、どういうことをしたかが大事なんですよ。そうしたことがボクシングにも通じるし、すべてのことに通じるよね。