富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

参議院選挙

fookpaktsuen2016-07-10

農暦六月初七。昨日に比べれば摂氏30度の気温も厳しく感じず。朝は小雨で午後は天気回復。出先で朝から夕方までの仕事済ませ油麻地。家人と文房具の中南廣場で待合せ。香港でこれだけの文具の揃ひはありがたい。食得棧清湯腩王で腩河を啜る。この麺屋、廟街といふ場所柄かなり焼きが回つた客も少なからず。それを上手くあしらふ店の兄さんが好感度大。Cinematiqueで台湾映画『湾生回家』を見る。台湾生まれの日本人(湾生)が日本に戻っても望郷の念……って、それはあるでしょ、これが北朝鮮とか絶対に戻れない場所だとか、小澤征爾が何十年ぶりに戻って文革後の中国と音楽で交流とか……さういふ話ならドキュメンタリーになるけど気軽に「いつでも戻れる」台湾で「台湾はいい」とか「台湾が懐かしい」以外の何もないはずで、それで映画になるの?と。とくに見ようと思つてゐなかつたが面白いといふ評判。確かに想像より面白い。引き揚げのあと、老後は何一つ不自由もなく幸せさうに暮らす湾生たちのキャラが何より立つてゐて、その強烈なインパクトで台湾に帰省して交流する態は確かに面白い。それでも想像できる内容で、これだけなら記録映画としてはイマイチだが台北とは異なり花蓮など東部で原住民の子らと分け隔てなく育つた男性の強烈な台湾の念、「清子さんの娘、孫娘が清子さんを台湾に残して日本に戻った母、千歳さんの足跡を辿る」といふ岡山と大阪の話がインパクトになっている。戦前の彼らの戸籍が今でも台湾の役所にそのまゝ保管されてゐるのには驚いた。「香港の河童橋」上海街で店の閉まつたシャッターにスプレーの落書き。それが「つづく」と読める。何だ、これは。帰宅してNHKの開票速報を見る。日本時間20時の番組開始が「自公過半数確実に」で始まつた由。わかつてゐたことで今更驚きもせぬがダメだといはれた1人区での野党共闘は予想以上に東日本で善戦。結果、戊辰戦争以来官軍の秋田以外は反自民。富山、石川、福井の北陸三県の親自民に対する東北のリベラリズム。大阪と兵庫は自民とお維が独占で西のファシズム。予想以上に共産党伸びず、防衛費「人殺す予算」の失言だけが原因であるまい、前回(2013年)は民進党嫌つた左の票が共産党に流れたもの、それでも改選議席は倍増の6となる。自公にお維など含めた所謂「改憲」勢力で2/3を超へるのか、開票中継眺めてゐて夜中となる。テレビ東京では池上先生が当選したおバカさん議員へのつっこみが面白いらしい。どうしてこんなのが議員になれるのか?が少なからず。