富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2015-03-01

正月十一日。曇。官邸にて書類整理。今日の競馬は香港金盃。これも国際G1だといふ。確かに出てゐる中距離の香港馬のレーティングは世界的にも高いのだが。Designs on Roma馬が12月の香港カップ、2月のThe Centenary Vaseに続き国際G1三連勝。これは単勝で確実。次走は今月末のデュバイでシーマクラッシクの由。で二着は?が勝負でHelene Super Star馬が前走がハンディ軽いゆゑの好走とはいへ4番人気で期待に応へ、この連複とワイドも取り今回も見事的中。午後遅く中環。The Landmarkの地下、紳士服売場徘徊。地下の一角のThe Fuelでエスプレッソ一服。FTがきちんと並んでゐるのが売りだがFT紙がキオスク売りでHK$38だと思ふと此処でエスプレッソが一杯HK$34でFT紙も読めるのは良心的。麻布N女史とお嬢さん連れてZ嬢待つFCCで日曜晩早めの夕食。南アフリカのSimonsig First Cap Classique Kaapse Vonkel Brut 2011年飲む。N女史より沙田ハイアットリージェンシーの蘋果のパイいたゞく。
週刊読書人二月廿七日号でイスラム学者の中田考イスラームとカリフ制」読む。上手く言へないのだが「カリフ制」といふものに例へば毛沢東的なもの、あるいはシンガポール李光耀的なものもアジアに於る一種のカリフ形態なのではないか、と思ふ。
▼日経の風見鶏(伊那久喜・特別編集員)「戦後レジーム脱却の虚実」が面白い。晋三の戦後レジーム脱却→戦後国際秩序の否定→歴史修正主義といふ見方に一見、抵抗感がない。戦後レジーム=戦後体制つまり第二次世界大戦後の国際体制と思ふ。よつて戦後レジーム脱却=戦後国際秩序の否定に聞こえる。が「レジーム」といふ言葉は政治体制であり通常は国際体制ではなく国内の(政権、政府)。regime changeは体制変化。これが国際体制ならば「脱却」ではなく「挑戦、打破」が自然なのは国際体制からの脱却だと鎖国くらゐしかないから(笑)。また「戦後レジームからの脱却」といふ表現の発案は(第1次安倍内閣官房長官だつた)塩崎恭久労相が公務員制度改革で用ゐたもの。中曽根大勲位の戦後政治の基本的な制度や仕組み見直しでの「戦後政治の総決算」も同義。それに対して晋三の「戦後レジームからの脱却」は集団的自衛権の解釈変更でも晋三はこのフレーズ使ふが、これが国際秩序への挑戦とは直結せぬはず。この「戦後レジーム脱却」といふ言葉が歴史修正主義として内外で定着することに疑問呈してゐる。