富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

晋三の思想信条の自由

農暦正月初八。晩遅く陋宅での夕餉に急ぐ帰途、岡田屋に寄り日本酒購ふ。いつもの菊正宗なく日本盛の晩酌辛口。レジ混雑してゐたがセルフサービス空いてゐてさっさとお会計済ますと隣りの行列にゐた客が「嘩、好快呀〜!」と感嘆。セルフレヂの画面に従ふと面倒なのだが、STARTを押さず、いきなり商品のバーコード読ませ「オクトパス」の表示押し支払ひ額表示で「確定」とすれば僅か3つの動作だけ。帰宅してトマト味のパスタ。Montepulciano d’Abruzzo 2008年。昨秋の「週刊金曜日」眺めてゐたら思はず筆致に引き込まれるルポあり(10月25日号)。読み進んでからタイトル見ると「外食流民はクレームを叫ぶ」といふ、ガンダーラ田津美さん、週金ルポルタージュ大賞佳作入選のもの。
▼戦後ゆきすぎた自由によつて日本がダメになつた、とよく言はれるが、金澤H君が

その一方で首相とか大阪市長NHKでいえば会長や経営委員など偉い人は自分の思想信条の自由は熱心に語る。偉い人、権力をもつ人と、そうでない人では権利や自由の重さや大きさが違うのだろう。なにが「権力をしばる必要があったのは昔の話か」(晋三)か……。

と。御意。
▼建築史家の鈴木博之氏逝去。享年六十八。東京驛赤煉瓦驛舎復元で名を馳せたが麻布鳥居坂国際文化会館で戦後モダニズムの原建築を維持したまゝの耐久性、耐震度強化工事(2005年)はお見事(こちら)。