富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

炆、燴、烚、焗

fookpaktsuen2014-02-08

農暦正月初九。濃霧。午後遅くから小雨。気温低下。首都圏は大雪の由。昼すぎに北角。住家菜で昼餉。渣華道街市。Z嬢と別れトラムでヴィクトリア公園。一週間後の香港マラソンのゼッケン等受取り。早晩に太古。「韓點」といふ工業大厦にある食肆。食材厳選で大厨つまり料理長「強哥」の料理で馳名。Z嬢は一度、昼の早い時間に一人で食すと例湯の上手さ。一度、夕餉に訪れたが長蛇の列で断念。今晩は晩六時の開店に合わせ予約なしで坐れたが予約客続々訪れ六時半には待ち客あり、の繁盛。全般的に「甘い」味付け。工業大厦で半ば私家菜のやうにやるには十分で、だがこれが繁華街で堂々と飲食店としてやるには……といふぎり/\のところかしら。岡田屋に寄るとサントリープレミアムモルツが500ml缶1箱(24缶入り)でHK$292也。1缶HK$12.2とお買ひ得。350ml缶はHK$9.8だから円安とはいへ日本なら120円にもならずコカコーラ価格。
▼首都圏大雪で鉄道の運行もめちゃめちゃ。でJR東日本のスキー旅行キャンペーンの「ぜんぶ雪のせいだ。」に笑ふ。列車の運休情報で「急行」に「運休情報はありません」って急行じたい走ってないだろうがっ!……と思つたが厳密に言うと青森〜札幌間の急行「はまなす」はJR東日本JR北海道に跨がるから、まぁ確かにJR東日本に急行がないわけではない。 2012年3月17日ダイヤ改正で急行「きたぐに」が定期運転を終了したため「はまなす」は「JRで定期運転される唯一の急行列車」。それに臨時運行の急行が時々あるのでJR的には「運休情報」のフォーマットから「急行」を外せないか。だが臨時の急行に乗つたら運休といふのはかなり運が悪い。飛行機も午後から羽田は閉鎖に近い状況となつたが成田に続々と国際線は着陸。フライトレーダーで見てゐると、それでも滑走路は1本だけ除雪などした上での対応なのか房総沖や鹿島沖でぐるぐると旋回で着陸待ち機多し。唯一、羽田に着陸しようとした香港発のANA機は名古屋に向かふことになり名古屋発成田往きのJL3086便は成田直前で引き返し約3時間のフライトで名古屋着はお気の毒。
▼香港で不人気な教育局長が普通话普及述べ広東語を中国の一方言としたことに様々な反発、反論あり。蘋果日報で陶傑さんも連載で連日執拗に拘るが今日の「南北中國」で例へば中国の煮炊きで「煮、炒、蒸、炸、涮」は普通话にあるが南方の豊富な料理法のうち「炆、燴、烚、焗」は広東語で、これを普通话でだう表現するのだ?と。確かに。ちなみに「煮、炒、蒸、炸、涮」は日本人でもなんとわかるが(「涮」はしゃぶ/\)「炆、燴、烚、焗」は六ツかしい。「炆」は弱火で火を通す、「燴」は最後に片栗粉でとろみをつける、「烚」は蒸す、「焗」は火炉、と思へばいゝ。「蒸」と「烚」が同じと思へるが、前者は蒸篭(せいろ)なのに対して後者は鍋に大量の水を沸騰させ、そこに瀬戸物に盛つた料理を置いて蓋をして強火で火を通す。
▼晋三特命の内閣法制局長官集団的自衛権拗らせ体調不良で入院長引く。代理で検察出身の次長が参院予算委で答弁(六日)。集団的自衛権に関して「現時点では意見は差し控える」と苦渋の答弁。首相の国会出席時間の長さも見直し求められるのは晋三の腹痛による便意で亦た体調不安説もちらほら。橋下賞味期限切れ、内閣法制長官入院……と次は晋三の自己崩壊願ふばかり。
▼「偽ベートーベン事件」は個人的に「どーでもいゝ」気がしてゐたが(あの曲に感動した人がゐるならそれは勝手)「偽ベートーベン事件の論評は間違いだらけ あまりに気の毒な当代一流の音楽家新垣隆氏」といふネット上の記述(こちら)一読に値す。

右上のプールに遊ぶ黒人と白人の少年の写真はこの記事から。