六月廿四日(木)晝まへに大雨。早晩に鰂魚涌太古坊。Z嬢と待合せまでEast EndなどW杯でまた入場料HK$150かしら、と思つたら試合開始が遅いやうで通常のハッピーアワー。エール二杯。Z嬢も来て近くの「函館」で札幌ラーメン食す。某同業店で先日供された「みそ汁」のやうな札幌ラーメン思ひ出す。この「函館」はちゃんと本格的。HK Sinfoniettaが太古坊はCornwall Houseの空間(数ヶ月前に曰く付きの黒澤久雄プロデュースの黒澤明展があつた場所)で十日余にわたり入場無料の気軽な小演奏会を開催。今晩はHappy Hour: Tango a Tresと題しシンフォニエッタのバイオリンのJames Cuddeford(Violin)、Matthew Barley(Cello)とピアノが李嘉齢でZ嬢がアストル=ピアソラのPrimavera Porteña(ブエノスアイレスの春)是非聞きたい、と鑑賞。一曲目がそれで続けてコダーイのヴァイオリンとチェロのための二重奏曲(作品7)、ラヴェルのハバネラ形式による小品、ファリャのスペイン民謡まで。で、なか/\粋なお振るまひで今晩の演奏会がHappy HourとあるのはWatson's Wine Cellarとの提供でここで観客に葡萄酒が供されPaul Schoenfield(1947〜)の「ピアノトリオのためのカフェ音楽」といふ段取り。ただアタシらは立ち席で小一時間、このあとこのカフェ音楽が三楽章編成ってことで飲み逃げでご免なさい。
▼立法会で民主党提出の政改案賛成多数で通過。結局のところ「泛民主派」なるものが原理派(公民党、社民連)と修正主義派(民主党)への決裂。社民連の梁「長毛」國雄君が民主党大会で案に賛成した司徒華先生を「癌病上腦」と詰り社民党内でも肺癌が第四段階でも政治に与する老民主派に「癌が脳に回つたか」は言ひ過ぎと言はれたが長毛は断固発言撤回せずと断言。司徒華先生は國雄君が自分に向けた言論は「會寫入歷史中」として謝罪不要、と。もう一つ特筆すべきことは葉劉淑儀女史が法案には賛成したものゝ政府は「有事鍾無艷,無事夏迎春」の民間故事
(こちら)引き安易なかけひきは慎むべきで政改に向けた政府高官の「起錨」キャンペーンも陳腐で「醜態百出」と苦言呈す。立法会の議院を「轎伕」(政府の神輿担ぎ)と思ふな、と。御意。
▼今日、記念切手「香港特色街道」発行。最近、記念切手の発売も頻繁になく一先づ購入したが「劣」の一言。香港の昨今のレトロ趣味で、香港の主だつた街道の風景画なのだが頼維鈞なる方のデザインは鮮明さに欠け薄ら寒い画風で最悪。風景画の人はまるで皆、幽霊のやう。彌敦道は大気汚染のなかに浮かぶやう。
▼朝日新聞(星浩編集委員)が国政選挙には「熱狂型」と「熟考型」あり小泉郵政選挙や昨年の政権交代選挙は前者だが今回は与野党の議席拮抗するやうな「熟考型」を「勧めたい」と。雪崩的に一党に票が集まるか伯仲か、はあくまで選挙結果であつて「熟考型を勧めたい」と言はれても(熟考しても結果として「山が動く」こともあらう)。
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