富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-02-09

農暦一月十五。元宵。今宵の満月は半世紀で最大最圓の元宵月亮ださう。しかも月食つき。残念ながら朦朧と霞む空で月は愛でるに能はず。毎月読んで大半の記事はデジイチ関連で読み流さざるを得ぬカメラ雑誌だが二月号はアサヒカメラが50mmレンズ特集、縦・横の構図講座といつた使へる記事多く日本カメラも充実の「おこづかカメラ大捜索」など充実。後者は巻頭グラビアからドカン!と北海道の凄い白黒写真を見せられ思はず森山大道!と叫ぶ。叫ぶしかない。日本カメラでデジタル画像を銀塩つぽくシュミレーションできるソフトの記事あり。DxO Film PackとNik Color Efex Proといふソフトを使ふとデジタル画像が、あら不思議、ベルビア50風とかエクタクロームE100風になるといふのだが……結果は素人が出来上がりの写真を見れば一見して銀塩フィルムの勝ち。月とスッポンくらゐ違ふ。まもなく松屋銀座の中古カメラ市。出店するI.C.S.輸入カメラ協会加盟のカメラ屋が目玉出品を広告に載せ垂涎極まりなし。カメラ屋の広告は一見、アサヒカメラも日本カメラも同じやうだが熟読せば後者の方がカメラ屋の広告が丁寧。銀座のスキヤカメラでライカLマウントのリコーGRレンズが広告にあり。極上品で135千円也。軍資金もないのに思はず食指動くが確認したらもう売り切れ。これを入手の御仁は幸せ者。Lマウントといへばレモン社でニコンの50mmのf1.1あり。これも稀品だがお値段は155万円也。とても手は届かぬ高き空に浮かぶレンズたち。かうしたレンズを日本のメーカーが製造してゐた時代の至福。かうした快感が同じカメラ雑誌でも後者の広告に多し。
▼数日前に「あのひと検索 SPYSEE」で我が名の検索を試みた結果。実際に知己の方は故・月本裕さんと斉藤修、村上卓史のお二人だが前者は同姓同名の一橋大学経済研究所教授で、松井今朝子さんあたりが出てくるのは久が原のT君の流れかしら。董建華と陳方安生も可笑しいところ。あとは旧仮名遣ひで福田恆存先生あたりが富柏村に繋がつた。

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