富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月二十日(水)曇。今晩は沙田の夜競馬にて数少なき機会とて会食あり夕方開門と同時に快活谷競馬場に飛込み葉巻楽しみつつ急ぎ予想のみして中環はWllington Stの上海總會にてA氏夫妻、H氏夫妻にQ嬢、L氏集ふ。四冷盤は海折香箏(クラゲ頭部と香箏)肴肉、怪味鶏に素鵝(湯葉)で始まり清炒蝦仁、火筒鶏燉大排魚翅(フカヒレ)、椒鹽排骨、松子黄魚、豆辨蒐菜、小籠包に高力豆沙。上海系の倶楽部にてこれまで訪れる機会もなくかなり期待したが全般的にかなり塩辛く素材の味を活かしている点では北角雪園の足下にも及ばず。黄魚は及第。かなり喉が渇きZ嬢と蘭桂坊のAgaveにてマルガリータ。競馬は中環の場外にて結果のみ見れみれば兎にも角にもこの日記に調教師の呉定強とか騎手の頼維銘とか出てこないわけだが『大勝』にも沙田の夜場にて未知数の馬多く多額を賭けぬ事と尋常ではない警告がなされていたわけで呉氏がR1からR4まで四連勝するとか頼維銘がR1とR2を連勝するとか不振のWhyteが二勝するとか誰が予想し得ようか、つまり荒れたのである。Coetzeeは完全にスランプに陥っており調教師ではD CruzとA Cruz兄弟がが未勝で(D CruzはDoleuzeの離港でもう今季は終わったも同然か)Size様が一番人気で入賞もせずでは完全に当てが外れている。どうにかいずれも一番人気ながらR3の機縁巧合(呉/Marwing)とR7の幸運組合(Size/Dye)の一着で多少の損だったが終始±0近くまでもっていけたことだけでも奇蹟。一昨日のダービーにて健闘し三位の多利高はratingにて+5でついに102となる。▼同じ日の新聞に興味深き二つの異る視点からの記事あり。一つは蘋果日報にてアメリカ人宣教師が数十年に渡り香港にて若者の麻薬からの戒毒施設、孤児の養育を続け慕い続けられているという「美談」、そして信報では名門W校校長が「自分には子どもはいないが神は千人の子どもを授けてくれた」という教育に対する信念を取り上げている。一方、蘋果日報にはFBIが大掛かりな児童ポルノ、児童対象の性行為の取締りを行った結果、その地下シンジケートが存在し摘発をすれば警察、神父、看護、教師といった者が少なからず、と。まさにフーコーの世界。いずれにしても「まなざし」とはいやらしきものなり。