富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港国際レース

12月17日(日)晴。沙田競馬場にて香港国際レース。朝、フジヤマ館長と尖沙咀九龍ホテルにて待ちあわせ翡園酒家にて飲茶。日曜朝の尖沙咀など意外と飲茶なく翡園となったが観光客の数といい「お願いだからヤメテっ!」と割りたくなる緑の皿と茶色のお椀、味についてはマクドを評するが如き事はしまひ。ホンハム站より験を担いでKCRは一等車。国際レースは終わってみれば順当に優秀な馬が入っているのだが勝てぬ。三班の更歓笑(All Thrills Too)はかなり成長が期待できる豪州三才馬、前晩42倍が8倍にまであがる。昨季で香港を引退と言っておいて今季美味しい季節労働者の馬佳善はこの日が最終戦、超級無敵(Super Molly)にて第二レース一番人気で一位。香港スプリント(G3)1000mは特区之星に期待したが豪州からのFalvelonに勝たれ、HK$6,000萬のかかった3T首關の第4レースは32倍のEspressoがまたも馬佳善、香港マイル(G1)は蝦に期待されたものの蝦の直線追い込みを躱して新西蘭のSunlineが鼻差、この日最高の熱戦。香港Vase(G1)は香港から原居民、奔騰(Oliental Express)と偶像が参戦したが原居民もすでに往年の力はなく英国からのDaliadourは格が違い優勝。香港カップ(G1)は天才Dettoriの騎乗にてFantastic Lightが快勝、Emirates航空がスポンサーの世界巡演レースではFantastic Lightがこの優勝にて総合優勝、UAEアラブ首長国連邦)の馬がそのレースを制したことになる。Dottoriはこの春のセスナ墜落でも命をトリトメタ強運はさすがに格が違う天才の華か、この日も本当に嬉しかったのだろう、この世界巡演二年連続制覇でお得意のDottoriジャンプを二度も見せる(昨年は紐約競馬場にて)。七万人の入場の沙田、混乱を避けて第9レースを観戦せず帰途に。競馬場からKCRにて紅碪カ駅まで来、103番の隧道バスを待ちし折バス専用路線に突如白バイ入りきてそのあと香港特区エンブレムをつけしBMW、それに随行するAMナンバーの車、「貴様らモスクワの街を走り抜けるnomenklatura、共産党幹部か!」の如く急ぎ馳せ去る。当然のことながら沙田の競馬場にて香港カップの授賞式に参加せし行政長官董建華君とその随員共。たかだか人口600万程度の地方「自治」体ということもオコガマシイ地方行政体の首長、日本で云えば北海道知事程度にここまでの特権あろうか、中国ならではの特権か。翌18日の新聞には董君この晩、孫娘ら家族総出でモスクワサーカスの香港公演だかの鑑賞、それが専用BMWを使わず一家でマイクロバスをチャーターと「蘋果日報すら」美談を紹介していたが実はその美談のかげにサーカスに間に合わそうとこの爆走あり。わかめかぶと山芋の小皿、おでんで越後の越の誉。月本裕氏が『ソトコト』の取材にて来港、参観とこの日フジヤマ館長の掲示板にて知る。『噂の真相』11月号を遅れて読む。