甲辰年四月初四。文殊仏誕。気温摂氏10.0/26.6度。晴。一晩を土浦駅前で明かしたが幸はひにスマホも電池切れもせず。それどころか数日前から昼間は全く通じなかつたJREバンクの口座開設申し込みも本日分で未明に済ますこともできた。さすがに日の出前はぐつと寒い。バスプールのベンチから駅舎の東西連絡通路に移動。ほとんどホームレスさん。JR土浦駅は上りの始発が05:22で午前5時くらゐに駅の改札が開いた。鉄道職員の早朝の作業も眺めることもできた。改札口前にプラレールの展示があつて改札を開けた職員が最初にしたことがプラレールの電車を走らせることだつたのも微笑ましい。まことに早起きは三文の得。05:48発の下りの始発で水戸まで小一時間眠る。午前七時前に帰宅して家人を前に這々はふ/\の体だが*1朝食に珈琲を淹れていつもの朝が始まる。シャワーを浴びて少しでも寝ようかと思ふが明るいので目が冴えて少し読書して2時間ほどウト/\とする。午後、水戸芸術館。志の輔独演会。
いま一番テケツの取れない噺家である。それが迂生最前列中央で志の輔師匠から見下ろされ、まるで昨日のお能(鵜飼)の閻魔大王の姿が目に浮かんで志の輔が判官のお白洲のやう。目が合ふが師匠かなりの近視でそれほど見えてないかも。弟子#8(志の大)の「初天神」のあと師匠は愉快な長いマクラがあつて、するっと「試し酒」熱演。中入り後はインバウンドで外国人訪日客が多いといふマクラから「まぢ?」で「メルシー雛祭り」とは。今更これかい?と思ふが確かに新作には新作の志の輔の上手さ、その自信があるからこゝで掛けられるのか。志の輔がマクラの小言がやはり談志のやう。日本人の美徳、それに対しての外国人の無礼。とても「ガッテン!」できず。外国人への小言に少し傲慢さも感じなくもないが立川流である、少しくらゐ談志のあのアクは必要かもしれない。落語は志の輔と三三しか聞いてゐないが三三にはかうしたテレビのバラエティのコメンテーターのやうな言ひたい放題のコメントがマクラにないのが志ん朝師匠からの粋な流れなのか、と思ふ。
アタシもこの高齢にしてほゞ徹夜になつてしまつたが家人もこゝ数日体調すぐれず粥食。まるで香港のやうな鶏肉の痩肉粥と二杯目は京都雲月の小松こんぶ。美味。さすがに眠くなり晩八時半くらゐに就寝。