富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

コロナで図書館


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香港では毎年、春節前にヸクトリア公園に年宵花市がたつが今年は防疫で中止となり各地で小さな年宵市場開かれると大公報。蘋果日報報じるのは台湾に政治亡命の若者5人が米国に庇護もとめ渡航と。

本日農暦十二月初五。市立中央図書館に赴けば明日から県独自の緊急事態宣言で図書館休館となるので遉がに忙はしい。その足で県立図書館に寄つたが、こちらは県施設の中で唯一開館続ける決定は受験シーズンで受験生の図書館利用に対応かとも思はれるが大方の予想は昨年春から続く「カフェ増設計画」がコロナ理由に遅延で亦た春から工事休館予定なので今は休めないのでは?と。茨城県立図書館にカフェ 星乃珈琲が運営(茨城新聞)20200207

果たしてこんなカフェが要るのか?といふ気がしないでもなし。近くには閑散とした旧市街で辛うじて営業続けてゐるカフェもあるのだから。

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その県立図書館の地下に文学を主とした開架図書があると家人からの情報で二人で探検にゆくと確かにかなりの広さの書庫。元々は県議会議事堂の建物なので地下は資料庫だつたかロビーから地下に下りる、わかりやすい導線もなく地下へはエレベータか奥の薄暗い階段しかない。表示も不足してゐて当然のやうに誰もゐない。

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ロビーの処分本コーナーで2冊いたゞく。山川静夫歌右衛門疎開』はむかし読んでゐたがデコちゃんのこの本は初見。表紙の絵は梅原画伯。

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月刊『東京人』のバックナンバー(昨年11月号)で四谷特集を眺める。四谷で曙橋の方の谷はわかるところだが、かうして立体地図で見てみると都心の貧民窟であつた鮫河橋が何ういふ地理にあつたかがよくわかる。そしてイメージは広大な平地の赤坂御用地もかうして見ると北側が鮫河橋からの窪地で、それゆゑに御用地内に庭園と池が配置できたことがわかる。確かに御用地の北側の道路は高低差が大きい。

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松山巌『乱歩と東京』再読。ちくま学芸文庫に入つてゐるが1984年の新刊はPARCO出版より。

乱歩と東京―1920都市の貌 (PARCO PICTURE BACKS)

これを若いころに新刊で読んだときは乱歩は子どものころにポプラ社の子ども向けしか読んでゐなかつたのだが乱歩作品をほゞ読んだでゐる今では読めば「なるほど」と腑に落ちる記述箇所多し。悪所や暗闇の多い東都。それにしてもPARCO出版の、この『乱歩と』も含めたパルコピクチャーバックスシリーズのラインナップがいかにも80年代のファッショナブルな知性。今でも自分が渋谷区宇田川町のPARCO出版の住所を諳んじてゐたのは当時『ビックリハウス』に投稿ばかりしてゐたから。

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