(蘋果日報)昨日、本年の司法年賀。中央政府にしてみれば政府方針に距離を置く司法など忌々しき存在。政治的な重要判断ほど審判避ける日本の裁判所のほうがずつと理想的であらう。(大公報)暴禍による経済打撃で港澳結ぶターボジェットの経営難。「暴禍」起因の旅客減もあるが2018年10月の港珠澳大橋開通でバス運輸始動。それに客を奪はれたのは事実で、そこに暴禍で泣きっ面に蜂か。1年前に比べ利用者は41%減少だが港珠澳大橋の方もジェットフォイルに比べ2倍近い利用者ながら同比で49%と半減。これは大橋の人工島が中共所轄で、そこで香港市民が中共公安にお縄といふ事件の影響もあるのかしら。
林郑市長が市民の香港市役所への収まらぬ不満へのせめてものお慰みで民生に関してのカネばら撒き発表。HK$100億(1,450億円)で市民1人あたり19千円くらゐになるのだが老人福祉や低所得者対象の施策がほとんど。
林鄭推10項民生措施 逐步增法定假期至17天、長生津統一發放高額津貼、研劏房租管 | 立場新聞
若者にも何かメリットあるかといへば現在年間12日の法定休暇を17日にするといふ案で年間5日増は魅力的のやうだがぬか喜びできぬのは香港の祝日(Public Holidays)は現行も17日。そのうち復活祭(土曜を含む3日)と佛誕、聖誕祭翌日のBoxing Dayの5日を除く12日が現行では法定休暇(Statutory holidays)となつており、これは雇用条例で保障され祝日が休みではない業種でも被雇用者に有給休暇保障しなければならぬ日数。つまりそれを祝日と同日数にするといふもので現行で祝日が休日の就労者には恩恵もないこと。休日を増やせば抗議活動参加の日数が増えるといふ揶揄もあり。
林鄭此舉一為討好支持建制派的市民,希望以派糖消解他們因區議會選舉大敗而對政府的不滿,也提早幫建制派為今年立法會選舉箍票,另一目的是要「扮香港已恢復正常,政府已開始解決民生議題」,以假象向北京交差。
(上の批評は)カネで市民の、ことに反政府的な市民の良心を買ふことはできぬのは林郑も承知で、せめて建制派の市民がこの恩恵で多少なりとも政府への不満を解消させ秋の立法会選挙で建制派得票に有利になるやう願ふばかりか、あるいは中央政府に対して香港はすでに社会の安定を回復し、かうした民生問題の解決に取り組んでゐるといふゼスチャーでしかないと辛辣。
この恩恵政策で現在65才以上は公共交通機関料金が1利用あたりHK$2(30円)と格安だが、これを60才にまで引き下げといふ。これは吉報かもしれぬがその補填に年間HK$17億(240億円)。香港も深刻な老齢化で10年後の60才以上の人口は263万人で市民の3人に1人がこの恩恵受けることに。かうした恩恵政策は見直し困難だらうが2050年もこれが実施されてゐるとすると315万人で人口の4割となる。
中共の台湾ショックは収まりどころないやうで王毅外相が「台湾独立勢力は1万年にわたり悪評を残す」と苦言(Newsweek )。この1万年は「末長く」の喩へとはいへ中共の焦りそのもの。パッテン総督は千古罪人と罵られたと思へば蔡英文は10倍罪が重いか。林郑も十分に罪人のはずなのだが。
もはや何うでもいゝやうな話だが台湾で阿偏が民進党を離れ「一辺一国行動党」なる政党を立ち上げ今回の立法委選挙にも比例代表制で名乗りを上げてゐたとは。1議席得るには必要な得票率は5%だが1.01%しか得られず政界引退を決断なのだといふ。
台湾政界で「李登輝の息子」とまで称され国民党独裁から今日の民主台湾への象徴であつたかつての英雄がこのさまとは。