富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Sir David Tang「最期的派對」

fookpaktsuen2017-08-18

農暦閏六月廿七日。昨日から典型的な感染性胃腸炎のやうな症状。今朝はふらふらで昼に養和病院でC医師の診断を請ふ。熱心な診察がありがたい。ソフィテルのプラチナステータスで新しいカードとモレスキンの手帳が届く。ホテルやエアラインだとラッゲジタッグが多いが、それより手帳は嬉しいところ。


⇧Sir David Tang(訒永鏘爵士)が病重で開最後派對(最期のパーティ開く)と蘋果日報の記事。さういへば先週末のFT紙でHouse & HomeにあるDavid Tangの読者の質問に答へる好評連載で、いつものQ&Aがなく“In praise of the NHS”と題して友人のプライベートボートに有閑を遊んでゐたところ内臓の痛み激しく友人の私人機手配し4時間後にはRAFのNortholt基地に到着、激痛に倒れ巨漢のSir Davidを担架に運ぶのに4人の手要したといふ。資産家でセレブのSir Davidであるから倫敦の私立病院に運ばれるべきところ急患で一刻が争はれNHS(National Health Service、英国の公立病院網)のHillingdon hospitalに救急車は向かひ、そこで手当を受けたといふ。普段、公立病院の治療も他の患者と同室の病棟も経験せぬSir Davidは英国のNHSの医療水準の高さや一命取り止めたことの感謝など彼一流のウィットでエッセイにしてゐた。九月初旬にはFT周末班の晩夏恒例のトークショーありSir Davidもその常連ゲストとして名を連ねてゐる。それが今日の新聞記事では肝臓疾患で余命一、二ヶ月といふのだから。それでも、そこで自ら知己との「お別れパーティ」を企画してしまふのが彼らしい。友人たちが葬式で顔を合はせるよりパーティではしゃいだ方が楽しいだらう、と。

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