富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

雨傘実刑

fookpaktsuen2017-08-17

農暦閏六月廿六日。朝イチで湾仔の公立病院へ。血液検査のため定期的な採血。昨晩夕食後から何も食べてゐないのでさすがに空腹で湾仔の古くからある茶餐庁に入る。何気に食譜の筆頭にある "豐富早餐" 頼んだら、これが所謂“English Breakfast”の香港版で見ただけで油脂にうんざり。「猫のピーク荷重の美しさ」は銅羅湾で見かけたトラックで何が言ひたいのか不明。荷物も上下で取り扱ひ注意がしつかり横になつてゐる。早晩にClassifiedで白ワイン飲み帰宅。
▼3年前の雨傘運動を主導したとして学生運動のリーダー3名に対する一審の軽刑の判決を不服とし香港政府が上訴。高裁が本日3被告に対して6〜8ヶ月の実刑判決。3名は上訴する見通し。香港の将来憂ふ若者たちはすでに一審の判決に従い100時間余だかの社会服務令も終へており、数年たつての今回の香港政府の一審判決不当としての上訴に疑問の声もあり。政治思想犯を製造することで今後の香港の言論の自由もさらに悪化するのでは、と。それでも思想的、政治的自由の権利で実際の政治的行動が制限されないのか、といへば戦前の非合法での共産主義運動や日本の60年安保など活動家にどんな社会的正義があらうと暴力行為は暴力行為で取り締まられてきたわけで今回の判決は「香港政府が今になつて」といふ点で及び腰の上での強権に呆れはするが基本的には香港政府の敷地に突入といつた警察の阻止を破り違法といへば違法の直接行動を伴ふ運動ではそれ相応の実刑判決を受ける覚悟も前提のはず。その「首謀者」の一人・黃之峰は判決を受けたあと

半個小時至1個小時我們將面對被判以六個月為起點的刑期,我無悔參與雨傘運動,能夠在參與佔領公民廣場及整個雨傘運動投入委身在入,我感到非常榮幸,入獄並不是我們樂見的事情,但在香港民主進入一個威權體制的時候,我希望各位的香港人在坐獄的年青人也不後悔的時候,大家在監獄外更沒有理由需要放棄.希望大家在監獄外做好我們三個人的工作,我們三個比很多無名的抗爭者已經有很多的傳媒關注, 我希望從今天開始各位香港人關注一波又一波的政治清算,一波又一波的政治檢控;我希望香港人不要放棄,勝利是屬於我們的,明年我們出來的時候,我希望看到的是有希望的香港, 一群不錯的香港人,這個是我入獄前最後的心願.大家頂上,不要放棄.

と、この判決と入獄を超へ更に運動の昇華をと訴へてゐる。理想は高くもつべき。たゞアタシのやうな保守的な老人には、かうした運動が将来の香港にとつてメリットがあるのか、他に運動の方向性はないのか?と猜るところもあり。雨傘の前年、無能な教育局長提唱で香港での愛国教育強化につき黃之峰君が主導した反愛国教育キャンペーンは学生や教員も巻き込み見事に成功。当時まだ17歳だつたか、その指導力は大したものだつた。