富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

QE II Cup

fookpaktsuen2017-04-30

農暦四月初五。快晴。競馬日和。沙田競馬場へ。本日はAudemars Piguet QE II Cupである。今回のキャッチコピーが英語では“Exclusivity, Passion”なのだが、これが漢語では「顯赫、懸念」で競馬で「懸念」は日本語では縁起でもない。競馬場のHay Market(喜馬當先)なる施設でお一人様観戦。ネオクラシックといふか古典的未来主義的のとても競馬場とは思へない空間。泡で早酒のあと昼食を済ませほろ酔ひ気分で観戦。最近の注目は潘明輝君といふ豪州で修行し3月末に 香港デビューの若手騎手。23戦で5冠6亜と好成績。今日は私の成績は前半良くなかつたがR5(3班、芝1600m)で彼の一番人気(Penang Hall)で3着でやつと複勝、R7(3班、芝1400m)で2番人気のKings Fieldに騎乗、14枠から見事に入り込んで勝利。これで前半の負け越し清算できてR8が QE II Cup(芝2000m)は8頭のみ。香港の国際レースで日本馬の買へない私が今回はモレイラ騎乗のネオリアリズム(堀厩舎)の1点買ひ。1番人気は昨年の優勝馬Wertherだが2番人気のPakistan Star2着と予想で連複。レースはソローペースでネオリアリズムは6番目だかで踠いてゐたが3コーナー手前でモレイラはこのペースに踏ん切りをつけ一気に先頭にあがり場内では思はずどよめき。WhertherかBlazing Speedに刺されるのではないか?とひやひやしたが見事に逃げ切り(映像こちら)。2着に5番手からPakistan Star入る。日本馬では2002、03年連覇のエイシンプレストン、2012年のルーラーシップに続く5年ぶりの優勝。ネオリアリズム昨年12月の香港マイル9着のリベンジ。最終R10も当てて本日は気分良し。京都の春の天皇賞サトノダイヤモンドとシャケトラの馬連キタサンブラックの強さに負ける。武豊騎手は春の天皇賞で8勝目。武騎手が2006年にディープインパクトでの記録を0秒9更新する3分12秒5のレコード勝利。「レコードを出すのは自分の仕事」と北島三郎先生。取材終はつたS氏と大圍へ。家人と待ち合わせ田心村の醉月樓に飰す。美味。獺祭の純米大吟醸磨き三割九分持参。大圍からバスでいゝ気分で寝て20分で湾仔へ。

週刊読書人で連載「誰も見ていないから」を書いてゐた井原信次さんといふ画家の個展を昨年の夏、新宿の小さな画廊、明治通り沿ひのよく飲みに行つてゐたバーと同じ古くて狭いビルにある、に見に行つた時、井原さんの次の個展がレンハンであつた。今年1月にこの画廊に寄つたときレンハンの作品も出てゐたが、その作品には大きくは惹かれず寧ろ画廊主Nさんから見せられた井原さんの小さなデッサン画の方に随分と惹かれた。そしてレンハンは春に自殺。