富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2017-01-06

農暦十二月初九。自宅に還ると台湾の烏来温泉から来た二匹の子熊が楽しそうに遊んでゐた……なんて思ふのは柄にもなく村上春樹なんて読んでしまつたからかしら。
▼日本では「高齢者」を75歳以上とする学会の提案があつたとか。冗談じゃない。どうにか寿命など縮めることはできないものか。寿命が長いのも憂鬱だが晋三が衆院解散につき「今年はない」と口を滑らせ官邸が否定に焦る。もはや長期政権で首相の座に「君臨」することだけが晋三の祖父にも誇るべき執着で他のことなどアベノミクスもどうでもいゝのだらう。改憲もぜひ諦めてほしいが。(翌7日の朝日新聞で)長谷部&杉田の両先生の時事放談こちら)より下記引用。

(長谷部)安倍さんは「実」より「名」をとる人。変えたという実績をのこせれば、中身は何でもいいという考えだと思います。
(杉田)いずれにしても、憲法を変えても何の問題の解決にもならないことだけは確かで、政治的エネルギーを浪費している場合ではない。明らかに解とはなり得ないものを、自らの支持獲得のためだけに掲げるのは、極めて不健康な政治だと言わざるを得ません。

▼香港の無意味な西九龍の開発区に突然降つて湧いた「故宮博物館」香港分館の計画。行政長官選に立候補の噂される政務長官のCarrie Lamがこれ見よがしに計画披露したが誰にとつても寝耳に水の計画。これが公聴会も諮問もないまゝ「決定」に反発なきはずもなし。Carrie Lamは「優秀な官僚の一人」なのだらうが優等生なだけで上が逃げてゆくなかで押上げの結果の要職で、政治的な勘に欠けるところあり。北京にしてみれば香港に喜ばれるべき国宝級の贈答なのだらが地元で誰も知らぬまゝ勝手に決められ授けられて誰が喜ぶか。北京が何をするのも勝手だが香港側でこれが災ひのタネになるとCarrie Lamは察しなかつたのか。そも/\北京の「故宮博物館」など紫禁城ぢたいを史跡としてゐるが建物遺るだけで中身は空っぽ。国宝級財宝の殆どは蒋介石が台湾に持つて逃げたわけで、かりに香港に故宮博物館香港分館を設へるなら台湾政府との連携で「台北故宮博物館の分館」造り台北から定期的に国宝を入れ替はり香港で拝見できたら、これこそ大評判になるだらうが北京中央は当然そんな屈辱的計画など受け入れるはずもない。ともあれ突然のワケのわかならない故宮博物館計画はCarrie Lamにとつては汚点。だが本人がさうわかつてゐないのが痛い。中環のMTR站には巨大な故宮装飾。Carrie Lamは先達のAnson Chanが1997年の香港返還に合はせ鼠楽園誘致成功させたことに顰みに倣ふつもりでもあつたのか。いずれにせよ了見といふものがない。

⇧FT “Japan rallies to defend Toyota after Trump warning”(こちら⇧記事じたいは“Queen 'nearly shot' by Buckingham Palace guard during late night stroll”(こちら)バッキンガム宮殿内で丑三ツ時、宮内護衛が暗闇に怪しい人影を見つけたら女王様深更の独歩だった、と。