農暦九月十一日。朝起きてiPadで新聞見ると確かにIHT紙がInternational New York Timesになつてゐた。Opinion欄のRoger Cohen“Adieu IHT, Bonjour INYT”はまさに秀逸(こちら)。もと/\がParis Tribuneで巴里のアメリカ人に英語で報道を伝へたのが、この新聞でアタシも巴里に遊んだ時は仏語解せぬとキオスクで購ふIHT紙がなんて貴重だつたことか。同じ紙面に“Fukushima Politics”と題して“A former national leader in Japan, once a supporter of nuclear power, now wants a total ban.”と核禍後の小泉変節紹介の記事あり。小泉三世も首相時代ならまだしも首相辞めればたゞの変人、で党内では呆け老人扱ひかしら。晩に山頂にお住まひのH夫妻にお招き受けZ嬢と晩餐会の末席汚す。秋田本庄の雪の茅舎、山廃本醸造いたゞく。
▼北京で直插雲霄と嗤はれるのが人民日報が建築中の社屋。確かに「陽具樓」そのもの、だが特定の方向からだけが陽具そのものなのだが、いずれにせよ従前の完成予想図とは全くことなる陳腐なる建築物であることだけは確か。他にもCNNが世界の旅行先十大醜悪建築の一つに選んださうな瀋陽の方圆大厦、五粮液集团办公大楼など、いずれも見事。だがアタシは上海のバンドから眺めた浦東が手塚治虫の描いた未来都市のやうに出来損なひだと思ふ。
▼空文の決意述べるばかりで具体策に欠ける国会での晋三の所信表明。