富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Int’l Herald Tribune廃刊

fookpaktsuen2013-10-14

農暦九月十日。昨日が日曜で重陽節の振替休日。南からの季節風強し。黄竹坑に野暮用あり夕方黄竹坑の工業大厦街歩めばMTRも再来年だかの開業予定で工事中、その開業目指し早くもOne Island Southだの洒落たオフィスビルあり。地産獣の欲深さ。深灣の方から来た中環往きのバスに乗れば香島西回りで慌てゝ香港仔で下車。市街に入り、ふと1996年だかに閉店の伊勢丹アバディーン店は何処だつたか、と歩く。コンビニ立ち飲みで路線バスに揺られ帰宅。キムチ鍋。
▼数日前にFT紙が編集長から“Lionel Barber memo to staff on reshaping the newspaper for the digital age”を職員に公開で通達(こちら)、紙の新聞からデジタル化へのより一層の飛躍を!と宣はれる。FT紙もIHT紙のやうにeReplica版(紙面ビューワー)あればいゝのに、と思つてゐたら昨日のIHT紙のeReplica版に「購読者への重要なお知らせ」とあり何かと思へば十月十五日にIHT紙はInternational New York Timesと名前変はりeReplica版なくなり〼と。IHT紙は元々はNY Tribune紙が巴里で発行したPari Tribuneなる海外向けの英字紙なわけだが紆余曲折経て実質的に紐育時報の国際版で記事も変はらぬといへばさうなのだがeReplica版なくなり紐育時報の方はeReplica版は「PCだけでご覧になれ〼」でiPadやスマフォではデジタル版でご覧ください。渋々ながら紐育時報のデジタル購読に変へる。今日のIHTIHTでの最後の発行となり46頁だかの記念特大号。IHTといふ新聞をかなりきちんと意識し始めたのは高校生の頃かしら朝日夕刊の『夕陽妄語』で加藤周一がよくIHTやルモンドから引用するからで当時は首相=宮澤喜一が「英字紙をすら/\と読んでゐる」だけで話題になつたくらゐだから(今でも大して事情は変はつてゐないが)「凄い新聞なんだ」と思つてゐて、それでも射一部数百円ぢゃ学生が気軽に購へず大学の図書館などでちらちらと見ても新聞など毎日見て慣れてゐないと一つも理解できないわけで最初に読み始めたのは香港に来て旅行だのどこかホテルに泊まると部屋に届く新聞は概ねIHT紙が多く(USA Todayなんかだとホテルの良識疑ふが)香港でも新聞の購読競走のなかで比較的廉価で購読できるやうになり、その後はeReplica版が読み易くアタシにとつてはIHTはFT、The GuardianとSCMPの(精読する時間など無く)一応毎日目を通す新聞の一つとなる。iPadで読めるeReplica版がないのはつらいがデジタル版の新聞で自分の読みたいジャンルで編集できスポーツとか経済とか自分がまず読まぬ頁は省けるのは便利。日本の新聞デジタルはこゝまで全く追ひついておらず。日本の新聞の場合は紙かデジタルか?には宅配といふシステムもあり、組織の巨大化で多くの雇用抱へ、さう簡単に新聞社がデジタル化と決断できないのだらうが。
▼デジタルネタ続くがamazon.jpで書見台購入で序でに聖書も、のお話。書見台必要なのは陋宅書室で机に凭ると中近両用の眼鏡の度数が合わず、といふか本をあまりに手前に置くのがいけない。でMacBook閉じて、その上に本を置き一寸傾けると読み易く、ならば書見台が必要、と和風の書見台をばamazon.jpで購入したが、その際、kindle版で文語体の聖書が舊譯200円、新譯90円とあり。アタシの文語版聖書は確か30年以上前に笠間日動美術館小磯良平の聖書挿絵展だかで入手したもので今の価格は五千円台。と思ふと290円で舊譯は手頃だがkindleは結局、アカウントが日本だと利用地指定が厳しく「日本」としてもネット接続が「海外ではご利用できません」で下戴できずiPad多用でkidleは埃かぶつてゐたがiPadからamazon.jp経由だとkindle日本のコンテンツ下戴できること今更ながら識る。
▼パスポートの査証免除=自由度、芬蘭瑞典及英国が173国•地域で第一。続いて171が丹麥、独逸、盧森堡と米国(これは意外:反米の影響あると思つたのに)。第3位は比利時、意大利と荷蘭。第4位に加拿大、法、愛爾蘭、挪威、葡萄牙、西班牙とアジアで唯一、日本がランクイン。香港特区旅券は14位で悪くない。中国のは82位。ちなみに調査対象の最下位は阿富汗の由。