富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

「グラスの底にツィマーマンが見える」

fookpaktsuen2012-08-28

農暦七月十二日。十一月にツィマーマン様が香港でピアノリサイタル。今日チケット発売。ドビッシー生誕150周年でドビッシーづくし。食肆動くが、この日、マカオで桑港交響楽団の演奏会あり、そちらのチケット買つてしまつてゐたので残念。「グラスの底にツィマーマンが見える」ってどう? お酒は日本酒。清酒っていふくらゐで本当にかうして見ると清いから。今晩「ニコ生」といふもの、存在は知つてはゐたがネットで番組を見たことがなく、だいたいあのトップ画面から自分の見たい番組を探そうといふ気になれない、それでもプレミアム登録してゐたのが自分でも可笑しいが、呟板で康夫ちゃんが「角谷浩一松嶋初音のニュースバックヤード最終回」に生出演とあつたので今晩、見てみたわけだが政治だと、あゝいふ芸風なのね。アタシはやはり日曜朝の隆元と小汀利得藤原弘達の「時事放談」くらゐの高見からのまさに放談が好み。台湾の文芸誌「聯合文學」八月号読んでゐたら日本からの文学通信コラム(田家綾)で昨晩読んだ温又柔「音の彼方へ」(集英社「すばる」八月号に掲載)紹介されてゐた。この「音の」のなかで「台湾」といふ土地の名前一つについてもアクセントの違ひで台湾に纏る、これを誰彼ともなく「悲哀」といつてしまふのだが、その記述が印象的だつたところが紹介されてゐる。ふと思つたが、この「音の」の他にも菅啓次郎「アリバンバンの島」といふ台湾の蘭嶼を舞台にした小説も「すばる」には掲載されてゐて、もしかすると日本の文芸誌は「日本語の文芸誌」として台湾で意外と、下手な日本の例へば四国地方よか台湾の方が「文學界」も「すばる」も「新調」も「群像」も売れてゐたりするのではないかしら、と思ふ。それくらゐ文藝の素地が台湾にはあるわけで。