富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港特区内に大陸漢特区建設

fookpaktsuen2012-08-22

農暦七月六日。今朝起きると午前六時。昨晩から八時間半の大睡。昼前に大坑。大雨があると市街浸水夥しい香港島で、殊に上環の永樂街は鮑や貝柱など高級海鮮食材、燕窩など扱ふ問屋並ぶが此処が浸水甚だしく乾物が雨水で戻される、と皮肉られるほど。で高台に引水路もあるが山からの雨水を受け切れず老朽化もありタイガーバームガーデンのあつた大坑からハッピーヴァレー高台、ミッドレベルを抜け香港大学の先の薄扶林まで十数kmにわたり巨大な地下排水道をば建造する工事あり(こちら)。それが竣工。大坑の工事サイトでその式典あり末席を汚す。34カ所で雨水を引き込み132mm/時の大雨にまで対応の由。折からの雨模様で参加者に排水道に勢ひよく流れ込む雨水を見せるには良かつたが屋外に仮設テントでの式典は大変。かなり蒸す。主賓は本来はナントカハッテン局長の某のはずが、この局長が所有のマンション物件を違法に内部割譲で賃貸にしてをり批難轟々のなか謝罪も公職辞任も拒み渦中の人で、その代はりの上席の政務司の林某姐来臨。式典後の現場での記者会見はこの工程完成など誰も尋ねず政府関係のごた/\話の質疑に終始。
尖閣=釣魚で歴史的任務果たした漁船が香港に凱旋。あらゝ、民国の青天白日旗だよ。これだとまた国内では赤旗に捏造されるのかしら。
▼やることなすこと嫌はれる行政長官・測量梁だが今度は深圳との境界に近い新界で大陸漢が香港入境の査証なしでも来られる「辺境特区」建設といふアイデアで、これが測量梁のシンクタンク「一国両制研究中心」がかねてから温める構想で親中左派紙の大公報が報道(昨日)。香港島の面積の半分近い3,200平方キロで商業、居住、消費施設を配合で経済効果大、といふのが売り。これについて香港の土地を割譲するやうなもので一国両制をば破壊する、といふ嫌疑の声も少なからず。蘋果日報の社説「蘋論」は「彭定康的忠告都忘記了嗎?」と題して1996年にパッテン総督が市政報告のなかで1997年返還後の香港にとつて重要な点として挙げたのが公務員の中立性、司法独立、金融管理局によるPEG制度の維持、マスコミの自由と独立……等とともに「香港と広東省深圳との境界を曖昧模糊にせず境界を明確に維持し出入境手続きも(大陸側の一カ所等にせず)香港当局が出入境事務を続けること」指摘してをり、今回のこの「特区内特区」の建設がまさにその忠告にそぐはぬもの、と。御意。それにしても「一国両制研究中心」が一国両制をば曖昧模糊にする政策打ち出す組織とは笑止千萬。
重慶騒動の薄某の妻谷某が英国人殺人容疑認めたが死刑判決で執行猶予二年。精神病だとの言及あり二年後には病気治療のため海外渡航の選択肢もありか、と有繋に三権非分立、一党独裁の国だと感心するばかりだが裁判に現れた谷某がかなりの肥満で、普通は拘禁され取調べ続けば激痩せのところ実は麻薬常習で禁断症状で暴食か?などといふ噂もあるが、更には替へ玉説も浮上。何でもあり(笑)。そこで新聞の管理統制厳しい中共山東省の「今晨6點」なる新聞が一面トップ上半分に谷某の死刑緩罰を伝へ下半分はビール缶から出られなくなつた鼠に「痩せたら出てこられるよ」と「どーでもいゝ」内容での揶揄。見事。