富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2012-08-23

農暦七月七日*1は七夕、中国では最近これを「情人節」としてゐる。処暑。早晩に九龍城。アタシの好きな衙前塱道で食材購ひ金蘭花でタイ料理。金滿堂甜品。路線バスで爆睡のうちに帰宅。

▼倫敦五輪男子ハードル、中国の劉翔選手の転倒はテレビ局も北京中央もすでに内容ご存知の「やらせ」と南京の新聞・東方衞報が報道。
尖閣=保釣の船が香港に凱旋。船首の民国・青天白日旗の部分は省いて、こんな感じで内地では報道。同じく東方衞報より。なるほど、とても自然(笑)。
▼築地ならぬ金澤H君がNHK亀治郎のドキュメント番組見たとメールあり。H君の指摘は、猿之助猿之助とブームだが先代ならともかく、当代の舞台をわざわざ見に行こうとも思ふかしら、と。こっちが年とつたからか。「あんな若造の芝居なんざ見なくったてわかるよ。先代はそりゃあ……」みたい。しかし亀ももう37歳、アタシらが古典劇評論の村上湛君や浄瑠璃本研究の神津君ら未だ若かつたが八十年代の後半に見てゐた勘九郎よりも、もう年上。さう思つてみると1942年生まれの菊五郎が当時四十代後半。いまの橋之助くらい。音羽屋、高麗屋播磨屋、大和屋……「戦後第三世代」が四十代でもう歌舞伎の一つの中心だつたのにくらべ、勘九郎、八十助より下の世代はずいぶんと小粒。「主役はいるが脇役が払底する」といはれてた歌舞伎界だが、もう主役すら払底するんぢゃか、海老蔵菊之助以外に、誰かゐますか……とH君。確かに。
▼信報の林行止専欄が「施小惠絕非絀政 謀公益先明公道」と題して英国統治時代の香港の公務員制度、返還後の董建華による問責制(Accountability)の失敗、公務員制度の劣化を見事にまとめている。これはとても重要なテキスト(こちら)。そのなかで官僚たるもの古から大切は
「身(體格和相貌)、言(口語表述及面試)、書(書法及寫公文)、判(安邦治國的理念)」
の4つが具はつてゐないといけないといふ。これを今の政治家に求めることぢたいどだい無理。
▼日本が韓国に対して経済制裁も検討。それが毅然とした外交か。阿呆か。信報社説「日本經濟牌制韓 東亞合作現裂痕」が指摘するのは

目前,中日韓GDP總量達到十五萬億美元,佔全球GDP的百分之二十,佔東亞GDP九成,規模超越歐盟,但三國之間的貿易量只佔三國對外貿易總量不足兩成。因此,建立中日韓FTA,實現人流、物流和資金流的自由流動,對各方都有利。
很明顯,近年中國崛起,由日本主導東亞發展的「雁行模式」已成過去,但區域共同發展,由於區內缺乏公認的主導國,並有領導權之爭,致內部合作凝聚力一直不足。如今日本擬對南韓施以經濟還牙,撬動雙邊關係的穩定性,衝擊到雙方合作的戰略選擇。
可以說,中日韓三國之間的互信,在島嶼主權之爭和海洋權益矛盾激化下不斷減少;在美國積極介入,美日及美韓軍事合作強化下,猜疑則愈來愈深,使本來已凝聚力不足的區域結構,如今顯得更為脆弱,合作出現新裂痕。若日本「玩火」,耍出拒絕日韓貨幣互換協議續期等手段,則東亞經濟合作發展,恐怕最終更有倒退之憂。

と。強国ならこの状況だからこそ小島一つで相手を刺激せず大局的見地で東アジア共存を考へるべき。日中韓、何が拙いって言葉が通じない。少なくとも昔は「漢籍」で教養ある人は文書で通じ合へたのだが。そのうえ言葉が通じない、教養のない人たちが騒げばマスコミが煽り、そんな人たちのネット上だの浅はかな発言権といふか影響力が出てしまつては、こりゃ対立しないわけがない。困つたもの。

*1:日本の陰暦とは一日のズレあり。