六月三日(金)早晩に尖沙咀。Jimmy's Kitchenのバーで早酒。ドライマティーニ独酌。中環T女史と待ち合わせ此処のダインで軽く音楽会前のお食事。太空館。Z嬢も来て横山幸雄のピアノリサイタル。太空館のレクチャーホール(二百人弱収容)でほヾ満席。このピアニスト、芸大高在学中に巴里のConservatoireに留学し1990年に19歳だかでショパンコンクール三位。ショパンの全曲連続演奏なんてのが目立つてゐるが海外での演奏活動はあまりなく香港では無名。それでも昨日は日本人学校(大埔の小学校)で子ども相手の演奏会もあつたさうで今晩もかなり子ども多し。ほヾ日本人。いや/\まぁマナーのいヽこと。子どももほとんど遊んだり騒いだりせぬ。演奏中に咳嚔も控える。曲中に拍手せぬ。「日本人としての誇りを感じました」(笑)。ベートーヴェンのソナタで「月光」「熱情」、中入り後に得意のショパンで「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」、バラード1番、ノクターン20番、幻想即興曲とスケルツォ2番。ふと、この方はあまりに現代的なピアノよりクラシックなグランドピアノの方が面白いのでは?と思ふ。ちなみに昨年の香港芸術祭に参加の日本フィルは五月定演でPerry So君が指揮。初来日。でその演奏会でモーツアルトのピアノ協奏曲24番を競演したのがこの横山氏の由(こちら)。
▼六四にあたり昨日の明報に厳家稘の評論があつたが今日は程翔「六四以来中国政局三大負象」読む。この22年の中共政権の後退は先ず「汚職氾濫」でこれは今更、言を要すまひ。二つ目に人民解放軍が国防軍から「党衛軍に淪落」と指摘。本来、国防は外敵に対してのはずが六四で民主化運動弾圧しその後はウイグルやチベットの動乱鎮圧で目的は中共現政権の保衛。三つ目は中国共産党が「化公為私」で人民財産が党財産になつてゐること。例えば国営企業で見ると解り易いが国営は本来、人民財産であるが国営企業が私企業化され中共有力者(その子女や一族郎党)が牛耳ることで富裕層に。絶対権力は必ず腐敗する。