五月六日(水)快晴。今日が明治六年開校の我が母校の小学校の創立紀念日だつたことふと思ひ出す。学校の創立紀念日が休日かどうか、は地方によりまち/\で西より東日本に休業日とする地域が多いと聞いたことあり。朝早く養和病院で血液検査。朝の七時過ぎに普通にラボが開いてゐて驚く。結果は昼過ぎにはわかる、と言はれ、やはり気になり午後に電話したら外来の担当医が目を通してから、と言はれ勤務日を聞けば金曜だと言ふ。それなら昨晩、深夜や翌朝の検査を求めなくてもよからうものを。血糖値が高い=糖尿病の原因は食べすぎ、運動不足やストレス。笑つてしまふほど当て嵌る。早晩にFCCで抱へてた新聞読み。Z嬢来て軽く夕食済ませIFCの映画館。Le French May 09のJacques Tati 監督の!映画特集で『ぼくの伯父さん』Mon Oncle を観る。帽子に薄手のコート、長傘とパイプ、その飄々とした雰囲気はアタシの大好きなこの世界。NHKだつたか深夜名作劇場で観ただけ、しかもアタシは1980年代に東京でテレビが白黒だつたので、総天然色のオリジナルは初。もうすべてが好き。沼田元気も好きだが。物語の筋、演出、モダニズムは様式美として美しいが人がその中でどう疎外されるかの批判、ライカのレンズでいへばエルマリートのやうな色彩、暗闇の中の光、背景の路地裏の窓から漏れる洋灯の灯まですべてがアタシの好み。ちよつと冷静にこのTatiの映画を語れないし、語る気にもなれず。たゞゝゞ淀川長治的に「この映画をみて本当に良かつたな、この映画を見られた私はなんて仕合せものなのかしら」と感動したい。
▼中国の墨西哥人隔離政策に墨西哥が反発。戦時下の捕虜交換の如く両国に滞在中の自国民をチャーター機で奪還。墨西哥からすれば過剰な中国の措置は差別・蔑視に映り、中国にしてみれば自国の人口や都市の密集度、言はないまでも衛生など満足いかぬ点もあり……と思へば疫禍になつたら惨事であり、それが中国から世界に広まつたら大変でせう、だから、と……こんな言ひ方をすると中国政府が天安門事件や人権など批難する諸外国に対して中国が不安定になり難民が続出したら香港や日本などどう対応するのか?と諭すのと同じやうな言ひ回しになつてしまふが、だからどう徹底してゐるのだ、が中国の言ひ分なら、墨西哥にしてみれば「そんな外国人を蔑視する前にオタクの国内の……」と、もうかうなると売り言葉に買ひ言葉でどうしやうもないだらう。
▼朝日新聞で林真理子&原武史で対談は「皇室と女性」。美智子皇后様について所謂女性週刊誌的な部分と異なる祭祀での見事な振舞ひなどシャーマン性を評価。皇太子夫妻が父母君が見事に戦後から平成に紡いだ伝統と皇室のあり様をどう引き継げるか、と語る。それにしても林真理子と原武史のご両人は「姉と弟」といつたら「やつぱりねぇ」といふくらゐ似てゐる。林真理子の男装と原武史の女装のどちらの方が美男美女か、まで想像する必要もなからう、が。とくに真理子さんの表情は、かつての「ルンルン」でとにかく美容に熱心になられてゐた頃に比べると役者でいへば神谷町のやうな古風さに近づいたかしら。
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