二月十五日(日)昨日は日本の郷里でも二月の観測史上最高気温の廿数度の夏日の由。今朝も高湿のうへ気温上がり朝より陋屋は白い濃霧に包まれ視界失す。午前中は新聞読みと机に凭り諸用片づけ陋宅のネット環境整備。ワイヤレスが書室より居間によく届かず一台づつ余つてゐたAppleのAirMacExtremeと同Express用ゐてリレーで飛ばす。ワイヤレスの電波、直線で障害物なければ遠くまで届くも易いが狭い家屋でも鉄筋コンクリートで廊下など曲りくねると電波なか/\届かず。昼にZ嬢と北角。そのへんの一杯十元の(といつても諸物価高騰で一元値上げ)雲呑麺屋に昼を食しミニバスで中環。香港動植物公園漫歩。FCCのバーでBloodyMary一飲。中環で買ひ替への要あり旅行用トランク眺める。北角で食材購ひ帰宅。久々に夕方小雨となる。山村修さんの『もつと、狐の書評』読む。昨晩の宴会の皿料理の残り食す。与那国の泡盛「どなん」飲む。アルコール60度は酒でなくて税金の扱ひ上は「原料用アルコール」なのださうで「引火にご注意ください」。他のどの焼酎にもない芳香が素敵。NHKスペシャル「沸騰都市」第7回シンガポール「世界の頭脳を呼び寄せろ」見る。世界中の優秀な人材、採用を集約し最高の研究環境で、と立派なものだが査定され求められる水準に達せねば解雇され、と建築現場の非熟練の労工から最先端の遺伝子科学者まで全てがチャプリンのモダンタイムズの物語の如し。負の側面もある程度とらへるが何よりもシンガポール政府の余剰金投機が昨秋からの価値下落でこの都市国家の経済発展の資金繰りにどう影響与へるのか、には一切触れず。
▼旧聞に属すが先頃来港のチベット仏教のカルマパ17世。ダライラマ14世の後継者といふ噂もあり立場はかなり政治的だが香港の新聞の多くが芸能欄で紹介するのは師に拝謁する者に芸能人ら少なからぬゆゑ。そのなかに元蹴球選手の中田英壽君あり。「壽仔獲大寶法王加持 恭敬禮佛」と、もう一週間前の蘋果日報。かつては来港しただけで蘋果日報一面トップ報道の中田君も今では香港にゐてパーティなど参加してゐて当たり前で余り話題にならず。カルマパ17世の説教会に現れるとは熱心な仏教徒だつたのか、自分探しの旅の途中、チベットやネパール、印度のダラムサラなど訪れ仏教、といふかマーケティング的に「このスタンス」に開眼か。翌晩は同じく来港中のブータンの皇后陛下主催のパーティに参加はブータンの眼科医療施設建設に資金提供の由。
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