九月五日(金)曇。驟雨あり。晩に夏の映画祭でHappy Fo Luckyなる映画見るつもりが鳥渡、風邪気味。歩いてゐると耳の平衡感覚の所為か元々苦手な傾斜のある地下道で眩暈続く。こりやたまらん、と早晩に帰宅。
▼八月末の旺角の高層ビル火災で救助作業中に亡くなつた二人の消防隊員。気の毒だが香港の、その栄誉讃へる畏れ多き公葬と追悼の態。葬儀館には香港政府要人参列し葬儀館から搬出のご遺体を霊柩車に載せるところで更に儀式、葬送の列は旺角の火事現場でネーザン道の車輌通行止めにして路上で更に儀式、遺体は最後、公務中に殉死せし英霊祀る政府公墳に運ばれ更にそこで最後の葬送、で土葬。それぞれの場所に正装の消防員や公務員が集り、警備や交通規制などの警官などまで含め、いったい何千人が、二人の警官それぞれ昨日と今日にこの大々的な儀式で動員されたのかしら。公務で殉死の故人への慰霊は勿論あらう、がこの規模と格式となると葬儀はもはや慰霊の範疇を越え、その権威といふ装置の「死を光栄なものに転化する」作用そのもの。
▼米国大統領選挙は遠い昔に冷戦といふもの終結し敵は反米テロに収斂され実際の問題は破綻せし国内経済、で共和、民主の両党も具体的な政敵欠した結果が小浜君なら
Friend -- Why would the Republicans spend a whole night of their convention attacking ordinary people?
といふ抽象的な語りかけとなり共和党の負因君の自分は自分のためでも国家のためでもなく「あなたのため」の政治を行ふといふ演説の口調はどこか軟らかさ。負因君の口調で小浜君のこの Why the Republicans spend...を読むとポール柴門のやうに聞こえるから。
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