富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月十三日(日)昨日に引き続き週末のご公務。秋晴れの朝の快晴の空。不自由なる身に涙するが昼前から曇り、気も少し休まる。午後遅く銅鑼湾。星巴珈琲にて新聞読み。ここ数日の努力で夏以来かなりたまっていた新聞に切り抜きなど漸く読了。いくつか気になることなどPowerBookでメモに残しメールの確認などしてからジムで一時間の有酸素運動。日曜午後のこの「流れ」が健全すぎる。煙草の煙で曇るカフェの薄暗い一角で……ならいいが、いつから社会はこんなに健全になってしまったのだろう。Citysuperで博多屋の「ざる豆腐」と芋焼酎、それに新潟物産展で粽など購い北角のT氏宅。週末のTrailwalkerのため大量のお好み焼きの材料用意していたが、お好み焼きするはずだった大帽山のチェックポイントまでチームが至らずに途中棄権、その材料でお好み焼きを食すことになりK氏夫妻も山中でのオリエンテーリング終わってT氏宅に来宅しておりK氏の「焼き」でかなりの量のお好み焼きを食す。晩のATVのNewslineの番組にChris Patten君出演し香港の政治について語るのを、お好み焼きの最中に見る。あらためてPatten卿の気取らぬ、ある面では不躾な物言いが実に政治家的。十時半にT氏宅辞し帰宅。本晩、ベルリンフィル初の香港公演あり。S席HK$2,500でZ嬢と二人で行ったら、と思うとさすがに二の足踏む。一流のホールであれば、だが香港文化中心では残念ながら、という理由もあり。今回のアジア巡業は北京にも初公演。上海のほうが本当の需要はあるのだろうが北京はやはり首都。東京の21日の公演のチケットを母が入手した、と聞く。知りあいの方から「もし行けたらどうぞ」といただいた、と(驚)。その公演の二日前には水戸芸術館小沢征爾指揮の水戸室内管弦楽団の演奏会もあるそうで贅沢な話。
▼中華巴士【ちゅうかばす】香港で最も安定した不動産デベロッパー。元は乗合バス会社。香港島の公共バス路線の独占営業権有するがバスは時間に緩く、しょっちゅう間引き運転されるわ、運転手の態度は粗いわ、車体は老朽化も厭わず、と乗客や度重なる政府の改善要求に応じもせず(九龍側のバス路線独占する九龍バスに比べかなりの遜色あり)独占営業権失いCitybusが競合相手として史上算入するが、それでも改善に応じずついに路線バス営業権失い後継会社に路線営業権譲る。で中華巴士の社運尽きたかといへば左に非ず現在は負債一切なし、手持ち現金HK$17億、香港と倫敦の土地資産HK$15億、関連会社の土地資産HK$7億で減価償却後の資産残高がHK$34億と優良極まりなし。収益率低い路線バス業務終焉迎えること今になって思えば中華巴士にとっては願ったり叶ったり。佐敦、北角、柴湾にバスターミナル、車庫のために広大な土地有し現在は現行の路線バス会社に貸与するが、この貸借期限切れになり「開発」せば数億の利益。将来安定。だが疑問は中華巴士が獲得の土地は「路線バス」のための波止場前などの一等地。確かに企業の私有地であるが公共バス運営の専業権がなくなれば所有の土地は私有地としていかにでも「再開発」可というのも不思議な話。

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