富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2005-11-12

十一月十二日(土)快晴ののち曇り。午前中ご公務。昼過ぎ某らーめん屋。かつて尖沙咀に開業の頃は「これぞっ!」というラーメンであったが支店いくつか設けるとかなり日式の怪しい味に変わる。午後遅く百年ぶりにジムで一時間じっくり有酸素運動。フェリーで中環。FCCハイボール一杯。新聞読み。つい難度5のSudoku数独、と週刊文春にあり)始めるが難しい上にバーで一人クロスワードなどに興じる孤独なる老人の哀愁感じ途中で破棄。晩に銅鑼湾の韓国料理・郷村にてランニングクラブの例会。昨日からのTrailwalkerは新聞によると気温摂氏30度の過酷。優勝は昨年に引き続きグルカの精鋭で記録は12時間半で昨年の12時間を切る新記録より半時間遅いのも酷暑ゆへ。例会の後かなり久々にバーYにて二次会。それでも10時すぎに散会し帰宅。
▼劉健威氏が馬友友リサイタル跳ねたのちInter-continental Hotelのオープングリル「スプーン」訪れたこと信報の随筆に綴る。この店のDinner Setは三品にシャンペン1杯ついてHK$450は五星ホテルとしてはけして高くない。が、シャンペン出たあと食事が一向に供されず客席に料理が出ねば通常の給仕なら気づくものだが劉氏痺れ切らして尋ねればミスで注文が厨房に伝えられておらず。更に待たされ食事にありつくがお会計はHK$1600を越え何事かと思えば料理供されぬ間に「お水」と頼めば供されたミネラルウォーターが一瓶HK$135もして10%のサービス料いれればこの値段。それで客あしらひもなっておらず、と劉氏憤慨。かつてのRegent Hotelがインターコンチになり一度も足踏み入れてもおらぬが、このような話聞けば聞くほど足も遠のく。Four SeasonsもMandarin Oriental Landmarkも開業から訪れたこともなし。
▼1999年に九龍の空き家マンションで発見された美人モデルの死体遺棄(死後4年で白骨死体化)につき新任の司法長官黄仁龍君が再調査を命令。死体発見後に死因判定裁と警察当局は証拠不十分として、この死体遺棄を刑事調査せずに終わる。だが死者遺族が司法判断に不満で再調査開始に尽力するが、このマンションは当時の政務長官アンソン=チャン(陳方安生)女史の実兄・方曼生の所有マンションで、どうやら「高度な政治的判断」での当時の判断らしくもあり。アンソン=チャン女史の突然の政務長官辞任は北京中央や董建華との軋轢とも言われるが、この実兄の所有マンションでの一件がそれにかかわっているのかどうか。
▼香港の最後の総督Chris Patten君が新刊の自著“Not Quite the Diplomat”の宣伝のため来港。香港での人気に陰りみられず相変わらずの人気。好物であった泰昌餠家のエッグタルトが泰昌餠家の家賃高騰による閉業でもう食べられない、と思われたが泰昌餠家の韓国企業による投資での再開で昨日はその新装なった泰昌餠家の旺角の支店開業に臨席し肥満も厭わずタルト頬張りやんやの喝采。何軒かの書店でサイン会済ませ晩には自称政治家Sir Donaldの官邸にて当時の政府高官ら集めての晩餐には、上述の実兄所有マンションでの死体遺棄の再調査でマスコミの注目集まるアンソン=チャン(陳方安生)女史や英国上院議員リディア=タン(?蓮如)女男爵も参加。リディア?女男爵は今回のPatten君の来港に合わせての帰省。相変わらずの女傑ぶり発揮。
北京五輪でマスコット?奥運福娃なる五体が発表になり北京ではかなり盛大に発表会あり。中華色出したが一言でいえば「ダサい」意匠。中国の三流テレビCMにでも使われそうなイメージキャラ。而も乳幼児思わせるキャラクターに中国国内では有毒粉ミルク連想させる等の揶揄もあり。五輪はスポーツの祭典ながら「意匠」の象徴的意義大。東京オリンピックの象徴はモダニズム丹下健三デザインの競技場、新幹線、東京タワー、首都高速ニコンのカメラ。それが伝統的な日本の風景、文化と見事にコントラスト見せての成功。北京もそうなるはずなのだがマスコットのキャラクターデザインなどは正直言って巧くない。

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