富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月十四日(月)曇。松竹の歌舞伎会絡みで日本発行のVISAカード入手したことでiTunesでの日本のミュージックストアからの音楽配給受けられることになり早速、初めての購入はいろいろ考えた揚げ句、Charの“Char played With and Without”となった。Charは我の子どもの頃から永遠の「カッコいいお兄さん」のまま。最初はテレビの「ぎんざNow!」だったのだろうか。何度かライブを観ているが最も印象的なのは高校三年であっただろうか、当時一緒だった親友のO君と行った日比谷野音でのコンサート。夕方の開演まで時間を潰していたのは銀座の「らんぶる」だったか喫茶ウエストだったか。子どもを抱いてアロハシャツのチャーが楽屋入りする姿のカッコいいこと。今年リリースされたこのアルバムで“Smoky”など聞くと年甲斐もなく踊り出しそうな気分。米国政府国務省が昨日(日曜日にもかかわらず)広州の米国関連機関、施設がテロの標的になる可能性につき、かなり高度な警戒情報を発表。中国とは四人組がまだ跋扈する頃から貿易にかかわったA氏と、当時は(余が学生でバックパッカーしていた頃も)中国と聞いただけで危険だの恐いだのと言われたが今になって思えば世界中なんと安全な世の中だったか、と話す。冷戦の秩序と調和。中国はそういう意味では「逆に」安全であること。
▼築地のH君より。われらが「保守の良心」山崎拓さんがまたも憂国の情を発露。13日のテレビ番組に出演の山崎さんは北朝鮮による拉致問題経済制裁も必要などと訴えてきた安倍官房長官の対応について「対話と圧力の圧力の部分を今まで代弁してきたが、圧力だけでは解決しない。強硬論で人気を博したと思うが、強硬論で解決しないことは間違いない」と述べる。フランス大統領選挙で極右候補に対抗しリベラル勢力が「鼻をつまんでもシラク」であったようにヤマタクへの期待。言うべきことは言う、政治家として真にあるべき姿だ。ヤマタクこそ現代の尾崎愕堂である、とH君(笑)。森さんや山崎さんに頼らなければならないほど事態は緊迫。国民が安倍君にダントツの支持を与えるのだから。次は竹中平蔵に消費税増税をやらせて参議院で惨敗。安倍晋三はその次、というような話もああり。しかしいったん竹中増税で負けさせて、その後は「やっぱり小泉さんでなきゃ」という声に推されて小泉再登板…とか。安倍官房長官の場合はパパが「次の次はあんた」とか言われてそのまま逝去という苦い経験もあり安倍君はそう簡単に「次の次」という話に乗るかどうか。米国はさすがに安倍首班では国際秩序ず福田支持、という記事もあり。だが下手すると「外圧を跳ね返し、安倍総理誕生を!」という民の野蛮な声が高まる恐れもあり。安倍首相待望論は実は中国こそ、というような見方もあり。小泉三世に連なる「自称」タカ派の右翼政治家は本当に国益を真剣に考えているのかどうか。東条が聖上の罪を一身に引き受けたからこそ聖上の戦争責任が回避されたのが事実。A級戦犯は「罪人であることが彼らの本懐」な筈。キーナンやマッカーサーが相当苦心して天皇裕仁の身代わりに東条を押し込んだおかげ。ヒトラームッソリーニ=東条となっていることの恩恵。いまさら東条を免罪しようとすれば再び戦争責任論が蒸し返され「東条は悪くない?、確かに。そもそも天皇が責任者じゃないのか?」までもが問われることは必至。贔屓の引きたおしなのか、それとも単に無知のなせるわざなのか、あるいは左翼の陰謀かw。とにかく日本にとっての「国益」は「戦犯は東条で、日本人は皆侵略戦争を深く反省している」ということ。これがまさに戦後。そして自民党だったものが……。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/