富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

五月廿七日(金)睡眠三時間で六時半起床。宿酔なけれども眠たひのは当然。夕方より豪雨。雷鳴轟く。晩に昨晩痛飲の蘇州I君とQuarry Bayの酒場East Endに待ち合わせエール2パイント。Z嬢来くる。三人で近くの印度料理Mother Indiaに食す。さすがに睡魔に冒され晩十時半には寝入る。
朝日新聞の箱島君社長退任。67歳での退任といふ規定上のこととはいへ会長職につき院政の噂もありしところ相談役と多少はマシ。後任は政治部出身で箱島君の経済部天下も終焉か。
▼築地のH君に注意卯がされ朝日の「靖国打開「小泉後」も視野 アジア外交首相候補の対立軸に」といふ記事読む。対中問題公明党や日経連が関係改善に動くが「中国側が困っているのは、ポスト小泉候補の中に参拝を明言している人がいること。これは厳しい」でこれで安倍二世(岸三世)は×になるのだが、自民党三役経験者の一人(おそらく加藤紘一君か)は「単純に国内世論に乗るのか近隣諸国との関係を重視するのか、ポスト小泉選びでの新たな対立軸となった」と指摘。元外相の高村正彦君は孫文夫人弾たピアノ飾る日比谷公園内の松本楼(とは大時代的)に古賀誠平沼赳夫麻生太郎らと中国の王毅駐日大使招き善後策語る。古賀君はともかく平沼、麻生と「かなり右」陣営で中国大使相手にどういふ意図か興味深し。古賀君は「アジアからどういう信頼を得るかをポスト小泉を選ぶうえで見定めないといけない」と語り、それならH君は加藤紘一だろう、と。高村君は「外交の最大の目的は、両方が勝ったという関係を導き出すことだ」と語つたといふがH君に言わせればかつてはタカ派であろうと反動であろうと保守政治家が当たり前に持ち合わせていた政治のリアリズムが今や決定的に失われている事実。保守=現実的が大看板で革新陣営こそ空理空論と嘲笑されたもの。それが革新の理想主義に輪をかけての非現実的な「感情外交」跋扈するさま米国の新保守主義跳梁にも似るがネオコンにはまだしも「アメリカの自由を世界に拡大する」という相手には迷惑だが本人らには「語るべき理想」あるのにくらべ安倍三世や都知事の「だって日本は悪くないんだもの」は理想といふにはあまりに幼稚でお粗末すぎ。しかし都知事が三百万都民の信任受け安倍三世は「総理にしたい政治家ナンバーワン」とは。この朝日の記事でも先日のヘラルドトリビューンの記事でも明らかなのは「ポスト小泉」が政治日程に浮上してきたこと。その直接の要因が対中関係といふのが「だからおかしい」のだろうが日本が脱却できぬ呪縛なのかも。

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